ビジネスフォンをクラウド化、お客様の待ち時間を大幅に改善!INNOVERA Callで得られた業務効率化
出張や外出が多い業種では、固定電話に関するお悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。株式会社セキノサイトネットは、このようなお悩みをクラウドPBX ・INNOVERA Call(イノベラコール)の導入で解決しました。従来は伝言を受け、折り返しをしていた電話をクラウドPBXへ移行することで、そのままスマホで対応する事が可能になり、お客様体験の向上及び業務効率化が実現しました。
代表取締役の那須義輝氏に、INNOVERA Callの活用についてお話を伺いました。
https://sekino-site.net/
東京都豊島区池袋のSMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)。治験を通じてより明るい未来を創出し、社会全体の幸福を促進することを目的に医療の発展に貢献する企業です。
SMOの一社であるセキノサイトネット
まずは株式会社セキノサイトネットについて伺います。
──本日はよろしくお願いします。会社紹介をお願いします。
セキノサイトネットは、日本に約60社あると言われているSMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)の一つです。薬を世に出すためには、安全性と有効性を具体的に検証し、データを国に提出して認められる必要があります。私たちは、医療機関でデータを収集するお手伝いをしています。
代表取締役 那須義輝氏
──どのような形でデータを収集しているのでしょうか。
具体的には治験コーディネーターと呼ばれるスタッフが、医療機関で治験データを収集しています。例えば、投薬によって患者様の症状がどうなったかのデータ、採血を行った際の血液のデータ、こういったデータを正確かつタイムリーに製薬会社にお渡しするのが私たちの役割です。データを受け取った製薬会社は、そのデータを厚生労働省に提出し、その後世の中に薬として上市されるという流れになっています。
また、治験コーディネーターの役割として、病院でのデータ収集以外にも、被験者様のサポート、医療機関や製薬会社との調整など、3方の真ん中に立ってコーディネートを行います。そのコーディネーターが所属している会社がセキノサイトネットです。
INNOVERA Call導入のメリットはお客様をお待たせしないこと
INNOVERAは、会社で使っている電話番号の受電・架電がスマホやPCで可能になるサービスで、INNOVERAの一部機能の設定や利用を可能にするアプリケーションがINNOVERA Callです。INNOVERA Call導入のきっかけや効果について伺います。
──INNOVERA Call導入のきっかけを教えてください。
従来のPBX(Private Branch Exchange)は、主装置といわれる箱を1台買って、内線を配備し、固定電話という形でそれぞれのデスクに設置するのが一般的なやり方でした。しかし、導入したシステムはいずれ必ず陳腐化するため、更新やメンテナンスが必要になります。また、アップデートしていかなければ使い続けることは難しく、ハードウェアであるため全てを常に更新するにはまとまった費用もかかります。
他にも、社内レイアウト変更をする際、内線番号をどのように変更すれば良いのか、あるいはどのようにすれば変更せずに済むのかは難しい問題です。足元にコードが出てしまうと非常に危険で、見た目も美しくないという課題がありました。
さらに当然のことですが、外出した先で電話の転送やピックアップもできません。これらの問題を解決するために、早い時期からクラウドPBXを導入したいと考えていました。
──数あるクラウドPBXの中からINNOVERA Callを選んだ決め手は、どのような点でしょうか?
クラウドPBXを導入するにあたり、日本で現在販売されているものを全て調べました。そこでまず問題になったのは、ぶら下がる端末数です。弊社は、日本の企業の約7割を占めると言われる、従業員数20人から30人の規模の会社にあたります。
この規模の会社がクラウドPBXを導入する際にぶつかる問題は、クラウドPBXは大企業向けや、契約台数が多い場合にメリットがあるものが多いということです。当然導入費用も高く、諸条件のハードルも高くなります。
一方、少人数向けのものでは拡張性が問題になります。弊社は大きな病院のグループ企業で、母体の病院は病床数112床の地域の中核病院です。医者含め、スタッフ数は300人近くになります。
母体の病院と弊社は、治験に関しても連携を深めて非常に活動を密にしているため、弊社が導入する部分に関しては30名以下であっても、将来的にグループ全体で契約する際の拡張性も考えました。全てを総合的に考え、機能が非常に充実しているシステムということで、INNOVERA Callを選びました。
──導入しやすさや拡張性など、全ての条件を満たしていたのがINNOVERA Callだったのですね。
営業時間外アナウンスの標準搭載もポイントとなりました。弊社は19時から翌朝8時半ころまでは就業時間外であるため、電話がかかってきてもお断りの自動メッセージを流すシステムを導入しています。
クラウドPBXでこのシステムを標準機能として搭載しているのはINNOVERA Callだけで、他社サービスは全て有料オプションでの利用に限定されていました。必要な機能が標準機能として備わっていたのが、高く評価したポイントです。
──導入にあたり大変だったことを教えてください。
弊社では、社給携帯としてほとんどの従業員にiPhoneを貸与しています。社給携帯にはMDMのCLOMOというシステムを導入しているため、新しいアプリケーションを導入するには、すべての社給携帯一つ一つに、インストールライセンスを付与する必要がありました。
今回、オフィスの移転を契機に、クラウドPBXへの切り替えも同時に行いました。移転で業務多忙な折に、INNOVERA Callのアプリケーションを新たに入れなければならなかったので、移転作業と並行しての切り替えになったのは大変でした。
──INNOVERA Callの運用を開始してみて、どのようなメリットを感じていますか?
私たちの業務の中心は医療機関で臨床試験を行うことであるため、社内にいる人間は圧倒的に少ないです。また、弊社は母体の病院の他にも、弊社のある池袋から移動時間40分ほどの病院、クリニックなどを多数支援しています。そういった場所にある医療機関でも治験を行っているため、弊社の治験コーディネーターはさまざまな場所に赴きます。
INNOVERA Callの運用により、外線でかかってきた電話を社給携帯に転送する、あるいはプール機能を活用してやりとりをするなど、幅広い使い方をしています。
これまでは治験に参加している被験者様から問い合わせがあった際、担当者が不在だと折り返しのご連絡という対応でした。しかしINNOVERA Callを導入したことで、例え外出している治験コーディネーターであっても、プール待機してもらっている間に担当者と連絡を取り、そのまま話してもらうことができるようになりました。
被験者様が不安や不満を訴えたくてご連絡してきた際に、お待たせすることなく、その場ですぐに回答をすることができるのが、INNOVERA Callを導入した大きなメリットだと考えています。
外出先でのやりとりもメールから声へ。コミュニケーション活発化に期待
INNOVERA Callの気になる点、また今後の展開を伺います。
──INNOVERA Callについて、課題点があれば教えてください。
現状では、社内レイアウトもとても整理されましたし、新オフィスに馴染んだ固定電話セットもあるため、非常に満足しています。一つだけ気になる点を挙げるなら、鳴動の時間差です。弊社では固定電話を受付や会議室、執務スペース内にも、どうしても必要な場所には何台か導入しています。お客様から電話があった際、固定電話が先に鳴動し、固定電話から数秒遅れてスマートフォンが鳴動します。そうすると、お客様をお待たせしないように固定電話の前にいる人がいち早く受電するため、いつも電話を取る人が固定されてしまう。これは受電する人の業務負荷を高めてしまうため、アプリ起動後の鳴動となるので、システム上仕方のないことだと理解はしていますが、スマートフォンも同時に鳴動するように設定できれば助かります。
同時鳴動ができると、手が空いている人やテレワークの人などがすぐに受電できるため、私が理想としている業務負荷の等分も叶うと考えています。せっかく受電できる人が増えても、受電しているのはほぼ全て事務スタッフです。私たちは、お客様をお待たせしてはいけないというビジネスマンの観点から、お客様からの電話を3回鳴動させてから取ってしまったときは遅いと考え「大変お待たせいたしました」と言うようにしています。1回2回の差が非常に大きいため、鳴動のタイミングが完全に一致するようになればと思います。
──今後、期待することを教えてください。
業務の面では、外出先での連絡の際に力を発揮するのではと期待しています。これまでは、簡単に連絡を取る方法といえば手軽に行える携帯のメール機能が主流でした。しかし、INNOVERA Callを導入したことで、内線通話で直接会話をすることが増えると考えています。生の声をタイムリーに聞きながらやりとりすることによる、コミュニケーションの活発化に期待しています。
機能面は、例えば局番のような形にしてグループ全体もしくはもっと大きな枠組みで内線通話ができるようになると、私たちの業務は楽になります。病院では昔ながらの院内PHSに頼っていたため、どうしても電波が飛ぶエリアと飛ばないエリアがあるなど不便でした。しかし、私たちの母体の病院でINNOVERA Callが導入されれば、その関係施設との間でも内線通話ができるようになります。また、母体の病院のすぐそばにある弊社の分室には治験コーディネーターが常駐しています。外線で行っている分室と病院とのやりとりが内線で行えるようになれば、よりスピーディーに対応できるようになるはずです。今後の展開として、そういったところも期待しています。
──本日はお忙しい中、ありがとうございました!
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