「肩周りを大きくするためには、どのような筋トレがよいのだろう……」
「肩の筋トレを続ければ、肩こりに効果があるのかな……」

肩周りを大きくするためには、三角筋や僧帽筋(そうぼうきん)などの大きな筋肉に効かせるトレーニングが必要です。効果的なトレーニングを続けることで、さまざまなメリットがあるといわれています。

ただし、効果的なトレーニングを行うためには、肩の筋肉についての知識を習得し正しい方法でトレーニングする必要があります。

本記事では、肩の筋肉を鍛えるメリットと効果的なトレーニングについて解説します。

肩の筋肉を鍛える5つのメリット

肩の筋肉を鍛えることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。メリットがあるからこそ、決して楽ではない筋トレを続けられ、モチベーションアップが期待できます。

肩の筋肉を鍛えるおもなメリットは、以下の5つです。

  • 肩幅が広くなる
  • 肩こり改善が期待できる
  • 基礎代謝量が上がる
  • 小顔効果が期待できる
  • 姿勢がよくなる

それぞれについて、詳しく解説します。
※効果は個人差があります。

1.肩幅が広くなる

肩の筋肉の中でも大きな筋肉の一つ「三角筋」を鍛えると、わかりやすく見た目が変わります。特に肩幅が広くなるのが特徴です。

男性であれば筋肉質な体型となり、周囲の方々には「あの人絶対に筋トレしているな……」と言われるようになるでしょう。女性は男性のように筋肉隆々とまではいきませんが、引き締まったシャープな肩幅に変化していくでしょう。

いわゆる「逆三角形型」の体型に憧れている方や肩周りをスッキリさせたい方であれば、鍛える価値があります。

2.肩こり改善が期待できる

肩の筋肉を鍛えると、肩こり改善が期待できます。

肩こりのおもな原因は、肩まわりの筋肉が緊張して血行不良を起こすことです。血流が悪くなると老廃物や疲労物質が滞りやすく、肩まわりのだるさにつながるといわれています。具体的には、肩がこっているため動かしにくくなっている状態などです。

肩の筋トレを行うと血行促進効果や筋肉をほぐす効果が期待できるため、自然と肩こりが解消していく可能性があります。

3.基礎代謝量が上がる

基礎代謝量とは、安静時の生命維持に必要とされている最小限のエネルギー量のことです。

基礎代謝量が上がると、1日のエネルギー消費量が増えます。エネルギー消費量が増えると血行促進効果や脂肪燃焼効果が期待できるため、太りにくい身体になる可能性が高くなります。

より効果的に基礎代謝量を上げるためには、大きな筋肉を鍛えることが重要です。三角筋は身体の中でも大きな筋肉なので、基礎代謝量が上がる可能性が高いでしょう。

4.小顔効果が期待できる

「筋トレすれば小顔になる」わけではありませんが、肩の筋トレを続けることで肩幅が広くなる結果として相対的に小顔に見える効果が期待できます。

特に、背が低い方は顔が大きく見られがちですよね。肩幅が広くなるだけでも、他人に与える印象は大きく変わるでしょう。

5.姿勢がよくなる

肩まわりの筋肉で姿勢に大きく関係するのは、菱形筋(りょうけいきん)です。

菱形筋の筋力が弱くてうまく働かないと、肩甲骨が開いてしまいます。肩甲骨が開いてしまうと背中が丸まりやすく、いわゆる「猫背」になります。

姿勢の悪さは見た目がよくないことに加え、普段の行動のパフォーマンス低下の原因にもなるでしょう。菱形筋を鍛えることで、猫背改善や普段の行動のパフォーマンス向上につながる可能性があります。

肩まわりにある3つの筋肉の紹介

肩の筋トレを始めるにあたり、肩まわりにはどのような筋肉がついているのか知っておくとより効果的に鍛えられるでしょう。肩まわりにある筋肉は、以下の5つです。

  1. 三角筋
  2. 僧帽筋
  3. 菱形筋

それぞれについて詳しく解説します。

1.三角筋:肩まわりを覆う筋肉

三角筋とは、肩の前後と外側を覆っている三角形の筋肉で、上半身にある筋肉の中では大きい部類に入ります。

三角筋は、3つの部位(前部・中部・後部)に分かれていて、それぞれのおもな役割は以下のとおりです。

  • 前部:上腕を前に挙げる、上腕を前に向かって水平に動かす、肩関節を内側にひねる
  • 中部:腕を外側に開く
  • 後部:上腕を外側に回す、上腕を後ろに引く

球技(野球やバレーボールなど)で腕を使うときや重たい荷物を持つときなどによく使う筋肉です。

2.僧帽筋:肩甲骨を覆う筋肉

僧帽筋とは、首の後ろから背中にかけて肩甲骨を覆っているひし形状の大きな筋肉です。

僧帽筋も、3つの部位(上部・中部・下部)に分かれていて、それぞれのおもな役割は以下のとおりです。

  • 上部(首〜肩まで):肩を上げる
  • 中部(肩〜胸のあたりまで):肩甲骨を内側に寄せる
  • 下部(胸より下):肩を下げる

日常生活やスポーツなどでよく使われる筋肉であり、僧帽筋が上手に使われないと肩こりの原因になりやすいといわれています。

3.菱形筋:僧帽筋より深い位置にある筋肉

菱形筋とは、頸椎と肩甲骨をつなぐ筋肉で、僧帽筋より深い位置にあります。大菱形筋と小菱形筋の2種類からなっています。

菱形筋のおもな役割は、以下のとおりです。

  • 肩甲骨を内側に引き寄せたり離したりする
  • 肩甲骨を下方向に回す
  • 肩甲骨の外側への動きを制限する
  • 表層の菱形筋や広背筋をサポートする

菱形筋がうまく使えないと、姿勢が悪くなり猫背の原因になるといわれています。
パソコン作業を長時間にわたり行っているなどデスクワークがメインの仕事に就いている方は、菱形筋が凝り固まりやすい可能性があります。

肩の筋肉を鍛えるトレーニング

肩の筋肉を鍛えるためには、どのようなトレーニングを行えばよいでしょうか。
以下では「自重トレーニング」と「ダンベルなど器具を使ったトレーニング」について解説します。

自重トレーニング

自重トレーニングとは、自分の体重を負荷として行うトレーニング方法です。
ダンベルなどの器具を使わずに行うことが特徴です。
自重トレーニングのおもなメリットは、以下のとおりです。

  • 自分のペースで時間や場所を問わずできる
  • 場所や時間に縛られずに手軽に行える
  • 筋肉や関節への負担が比較的少ない
  • ケガしにくい

以下では、肩の筋肉を鍛える自重トレーニングを3つ紹介します。どの筋トレも「10回×3セット」を目安にして行いましょう。

パイクプレス

パイクプレスは、通常の腕立て伏せより若干難易度が高いトレーニングとなっています。難しいと思った方は、腕立て伏せから始めてきましょう。

以下では、パイクプレスの手順について解説します。

特徴 身体を「くの字」にして行う腕立て伏せ
特に鍛えられる部位 三角筋、大胸筋、上腕三頭筋
手順 1. 四つ這いになり、両手は肩幅より広めにする
2. 股関節を曲げ、お尻を上に突き上げる
3. 頭が床につくギリギリのところまで、肘を曲げる
4. ゆっくりと元に戻す
5. 3と4を繰り返す

・サイドプッシュアップ

サイドプッシュアップは、身体を横向きにして片腕ずつ鍛えるトレーニングです。以下では、サイドプッシュアップの手順について解説します。

特徴 横向きの状態で行う腕立て伏せ
特に鍛えられる部位 三角筋、大胸筋、上腕三頭筋
手順 1. 片手を下にして身体を横向きにする
2. 床に近い手を反対の腰に添える
3. 反対の手を胸の前あたりの床につける
4. 床についた手に力を入れて、上体を起こしていく
5. 腕を曲げて上体を下ろしていく
6. 4と5を繰り返す
7. 反対の腕も同じようにトレーニングする

・プッシュザグラウンド

プッシュザグラウンドは、仰向けになり肩に負荷を乗せる意識で行うトレーニングです。以下では、プッシュザグラウンドの手順について解説します。

特徴 仰向けになって行うトレーニング
特に鍛えられる部位 三角筋、僧帽筋、腹筋
手順 1. 仰向けになって状態を少し上げて、肩と肘が一直線になるように腕を床につける
2. 肘を曲げて状態を下げて、肩を意識しながら元の位置まで状態を上げる
3. 1と2を繰り返す

ダンベルなど器具を使ったトレーニング

ダンベルなどの器具を使うと、より効果的にトレーニングができたり自分で負荷を調整できたりするメリットがあります。家にダンベルなどの器具がない場合は、ペットボトルを代用しても構いません。

以下では、肩の筋肉を鍛えるダンベルなど器具を使ったトレーニングを3つ紹介します。どの筋トレも「10回×3セット」を目安にして行いましょう。

・ショルダープレス

ショルダープレスは、立っても座ってもできる肩を鍛えるトレーニングです。以下では、ショルダープレスの手順について解説します。

1. ダンベルを太ももの上に置く
2. ダンベルを肩の上に持ち上げて構える
3. 肩から肘は地面と平行に、肘から先は地面と垂直になるようにダンベルを押し上げる
4. 2と3を繰り返す
特に鍛えられる部位:三角筋・僧帽筋

・サイドレイズ

サイドレイズは、フォームが崩れやすいトレーニングのため注意が必要です。肩が上がりすぎないようにしましょう。以下では、サイドレイズの手順について解説します。

1. ダンベルを両手に持ち、身体の前に置く
2. 足を肩幅程度に開き、上半身は少し前傾させて下半身を安定させる
3. 肘を少し曲げたまま、ダンベルを上腕が地面と平行になる寸前くらいまで横に上げていく
4. ダンベルをゆっくり下げていく
5. 3と4を繰り返す
※手のひらは、親指側が少し上を向くようにするのがポイント
特に鍛えられる部位:三角筋・僧帽筋

・アップライトロウ

アップライトロウも上記2つと同様に、フォームを意識して行いましょう。以下では、アップライトロウの手順について解説します。

1. ダンベルを両手に持ち、身体の前に置く
2. 足を肩幅程度に開き、上半身は少し張って下半身を安定させる
3. 肘を外側に開きながら、ダンベルを鎖骨の高さくらいまで持ち上げる
4. ダンベルをゆっくりと下げていく
5. 3と4を繰り返す
※ひじをダンベルより上に保つことがポイント
特に鍛えられる部位:三角筋・僧帽筋

肩をより効果的に鍛えるためのコツ

前章では、肩の筋肉を鍛えるトレーニングを紹介しました。筋トレは継続して行うことが重要ですが、より効果的に鍛えるためには、どのようなコツがあるか知りたい方は多いでしょう。

以下では、肩をより効果的に鍛えるためのコツを解説します。

筋肉を増やす食事にする

筋肉を増やすためには、以下の3つの栄養素を意識して、積極的に摂取しましょう。

1. たんぱく質

筋肉はトレーニングによって負荷をかけて、修復と成長を繰り返すことで大きくなっていくといわれています。この工程を繰り返して筋肉を大きくするためにも、たんぱく質の積極的摂取が必要です。たんぱく質が不足した状態で筋トレを続けても、思うような効果が得られない可能性が出てきてしまいます。

たんぱく質が豊富に含まれるおもな食品は、以下のとおりです。

  • 肉(鶏肉・豚肉・牛肉など)
  • 乳製品
  • 大豆製品

また、普段の食事でたんぱく質を摂取できていないと感じている方は、プロテインの活用もおすすめです。

2. 鉄

鉄は筋肉に貯蔵されるため、筋肉量が増えればその分だけ鉄が必要になります。

また、鉄は酸素を身体の各組織に運搬するヘモグロビンの材料です。トレーニング中の筋肉は酸素を大量に必要とするので、鉄を積極的に摂取しておくことでトレーニングの効果の向上が期待できます。

鉄はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率がアップするといわれています。鉄が豊富に含まれているおもな食品は、以下のとおりです。

  • レバー
  • 赤身の肉、赤身の魚
  • 貝類
  • パセリ
  • ほうれんそう

鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、ヘム鉄は非ヘム鉄に比べて吸収率が良いといわれています。
おもに動物性食品にヘム鉄が多く含まれています。

3. 糖質
実は、筋肉を増やすためには糖質も積極的に摂取する必要があります。
糖質はトレーニング中のおもなエネルギー源となるため、 糖質が不足した状態でトレーニングすると筋肉を分解してエネルギーを作ろうとしてしまう可能性があります。

また、トレーニングが終わったあとには、たんぱく質と一緒に糖質も摂取しましょう。
糖質を摂取することで筋グリコーゲンの回復を促し、たんぱく質の分解を抑制する効果が期待できます。

適切な負荷をかける

ただ漠然と回数をこなすだけのトレーニングを続けても、思ったような効果が得られない可能性があります。
より効果的に鍛えたいのであれば、適切な負荷をかけることが必要です。

筋肉を大きくしたいときには、10回がギリギリできるかどうかの負荷設定にしてみましょう。

ただし、自重トレーニングの場合は、体重が負荷の上限となってしまいます。
そのため、トレーニングに慣れてしまい20〜30回程度が楽にできるようになってしまった場合は、難易度の高いトレーニングにもチャレンジしてみましょう。

正しいフォームを意識する

本記事で紹介したトレーニングに限らず、筋トレでは、フォームが重要です。正しいフォームを意識して行わないと、本来効かせたい箇所を鍛えられない可能性も出てきます。

正しいフォームを意識するポイントは、以下のとおりです。

  • 動作をゆっくり行う
  • 最初は軽い負荷でフォームを確認してから行う
  • 鏡で自分の姿勢をチェックする
  • 誰かにフォームをチェックしてもらう

適度な休養をとる

筋トレ後は、適度な休養をとるようにしましょう。筋トレでダメージを受けた筋肉は2〜3日休養することで回復し、少しずつ負荷に耐えられるようになります。負荷が高いトレーニングを行う方は、休養を積極的に取り入れたほうがより効果的な筋トレとなるでしょう。

ただ、自重トレーニングの場合は負荷に限界があります。そのため、翌日に筋肉痛や筋肉の張りなどを感じない場合は毎日実践しても問題ないでしょう。

筋トレ前後にストレッチする

筋トレの効果をアップさせるためには、筋トレの前後にストレッチを行いましょう。ストレッチは、怪我の予防にもなります。

筋トレの前におすすめのストレッチは、身体を温めて関節の可動域を広げるための「ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)」です。ラジオ体操などが代表例といえます。

一方で、筋トレの後におすすめのストレッチは、ダメージを受けた筋肉をケアして心拍数をおさえるための「スタティックストレッチ(静的ストレッチ)」です。息を吐きながらゆっくり筋肉を伸ばし、伸ばした筋肉を意識しながらリラックスして行いましょう。

肩の筋肉を鍛えることに関するよくある質問

最後に、肩の筋肉を鍛えることに関するよくある質問について紹介します。多くの方が気になっていることになるため、ぜひ参考にしてください。

肩の筋トレはどのくらいの頻度でするのがよい?

より効果的に肩を鍛えるのであれば、週に2~3回の頻度で行うことをおすすめします。回復期間を設けることで、筋肉は元の状態より少しずつ大きくなります、

筋トレと回復を繰り返すごとに筋肉が大きくなることを、超回復とも呼びます。

肩を鍛えるためにダンベルを使うのであれば、どのくらいの重さを選べばよい?

肩を鍛える場合、3〜5kg程度のダンベルを使うとよいとされています。

ただし、これはあくまで目安です。初心者や女性であればもう少し軽めのダンベルから始めてもよいでしょう。一方で、普段からトレーニングしている方であれば、さらに重いダンベルで始めても問題ありません。

筋トレにプラスしてサプリメントを取り入れよう

HMB 90000mg バルクヒーロー
  • 価格:1,480円〜1,680円 (税込)
  • HMB含有量:90,000mg配合(1袋)
  • 容量:360粒(30日分)
食事に気を付けて運動したうえで、さらにプラスアルファとしてサプリメントを取り入れることもおすすめです。

バルクヒーローはHMBCaを90,000mg配合した、高品質・高濃度のHMBサプリメントです。
高強度のトレーニングを行う方はもちろん、スポーツを楽しむ方や日々の健康に気を配りたい方にも幅広くおすすめできる製品です。
1日12粒で3,000mgのHMBを手軽に摂取できます。

肩の筋力トレーニングを行っている方はもちろん、日常生活での動きもサポートしてくれるのがポイントです。
タブレットタイプなので持ち運びに便利で、飲みやすいサイズなので無理なく続けることができます。

筋トレで肩を効果的に鍛えて、身体をスッキリさせよう!

本記事では、肩の筋肉を鍛えるメリットと効果的なトレーニングについて解説しました。

肩を鍛えるおもなメリットは、以下の5つです。

  • 肩幅が広くなる
  • 肩こり改善が期待できる
  • 基礎代謝量が上がる
  • 小顔効果が期待できる
  • 姿勢がよくなる

実は運動能力向上以外でも、肩を鍛えるメリットがあるといえます。

また、肩を鍛えるトレーニングとして、本記事では6つ紹介しました。

  • パイクプレス
  • サイドプッシュアップ
  • プッシュザグラウンド
  • ショルダープレス
  • サイドプレス
  • アップライトロウ

これらのトレーニングを行うことで、三角筋や僧帽筋、菱形筋など肩まわりの筋肉が効果的に鍛えられます。身体をスッキリさせたい方は、ぜひ実践してみてください。