プロテインと聞くと、あなたはどんなイメージを思い浮かべますか?
筋トレや運動に力を注ぐ男性など、一部の男性だけが飲むイメージの強いプロテインですが、実は美容やアンチエイジングを意識する女性にこそ積極的に摂取してほしい食品でもあります。
今回は、女性がプロテインを摂取することで得られるメリットや、選び方についてご紹介します。
プロテインとは?
プロテインとは、日本語訳で「たんぱく質」です。
すなわち、プロテインとは本来たんぱく質そのもののことを指します。
日本では、たんぱく質を粉末状などに加工することで、手軽に摂取しやすくした食品のことを一般的にプロテインと呼んでいます。
ここでは、そのプロテインの種類別の特徴や効果について紹介します。
動物性プロテインと植物性プロテイン
プロテインには、動物性プロテインと植物性プロテインがあります。
どちらも食品からたんぱく質を抽出したものですが、その違いは元となる原料の種類にあります。
動物性プロテインは、肉、魚、卵、牛乳などの動物性原料を使用したプロテインです。
植物性プロテインは、大豆、エンドウ豆、ヘンプ(麻の実)などの植物性原料を使用したプロテインです。
一般的に広く流通しているものに、動物性プロテインのホエイプロテインとカゼインプロテイン、また植物性プロテインのソイプロテインがあります。
プロテインを代表する、これら3つの特徴を見ていきましょう。
種類 | 原料 | 体内への吸収速度 | アミノ酸スコア |
---|---|---|---|
ホエイプロテイン | 牛乳 | 速い | 100 |
カゼインプロテイン | 牛乳 | 遅い | 100 |
ソイプロテイン | 大豆 | 遅い | 100 |
ホエイプロテインとカゼインプロテインはどちらも牛乳を原料としています。
では、その違いはなんなのでしょうか。
ホエイプロテインのホエイとは、乳清ともいい、牛乳からヨーグルトやチーズを作る際にできる液体のことをいいます。
市販のヨーグルトに濁った上澄み液が浮いているかと思いますが、あれがホエイです。
ホエイ部分からたんぱく質を抽出したものをホエイプロテインといいます。
一方、そのホエイ以外の部分からたんぱく質を抽出したものをカゼインプロテインといいます。
またアミノ酸スコアとは、食品に含まれるたんぱく質とアミノ酸のバランスを100点満点で表した数字です。
この数字が高いほど良質なたんぱく質であり、体内で効率よくアミノ酸を利用できます。
通常、植物性プロテインは動物性プロテインに比べ、アミノ酸スコアが低い傾向にあります。
しかし大豆が原料であるソイプロテインは、製品によって異なりますがそのほとんどがホエイプロテイン・カゼインプロテインと同等にアミノ酸スコアが100であり、良質なたんぱく質でできています。
以上のことから、プロテインを代表するホエイプロテイン・カゼインプロテイン・ソイプロテインは、たんぱく質を効率よく得られる優秀なプロテインといえます。
プロテインで得られるたんぱく質の必要性
たんぱく質は、私たちの体を作るうえでなくてはならない栄養素です。
たんぱく質はアミノ酸が連なって構成された栄養素であり、たんぱく質が消化吸収されることで体内でアミノ酸へと分解されます。
分解されたアミノ酸は私たちの体のあらゆる組織に行き渡り、各組織を作る材料になります。
私たちの体は、20種類のアミノ酸の働きによって構成されています。
そのうち9種類は必須アミノ酸といい、体の構成にとって必要不可欠なアミノ酸です。
しかし、この9種類の必須アミノ酸は体の中で作り出すことができず、食事で摂取することでしかその保有量を補えません。
人は加齢により食事量が低下すると、たんぱく質不足に陥りやすくなる傾向があります。
これは加齢だけに限らず、ダイエットなどで食事量が低下する場合にも同じことがいえ、現代人はたんぱく質が不足している傾向にあります。
プロテインは、食事だけでは十分に得られないたんぱく質を手軽に摂取できます。
筋トレや運動にプラスするだけではなく、日常的に摂り入れることで、不足しがちなたんぱく質を補えます。
プロテインの代表的な効果
プロテインの摂取で得られる効果は様々ありますが、その代表的な効果を見ていきましょう。
- 筋肉量を増やしやすい
- ダイエットのサポート
- 疲労回復のサポート
- 肌、髪、爪の健康のサポート
プロテインを摂取することは、筋肉量を増やす・維持するうえでとても大切です。
実は、人の体の中では常に筋肉の分解と合成が行われています。
この分解と合成を繰り返すことにより新たな筋肉が作り出されるのですが、筋トレなどの重い負荷の運動を行うことにより、分解が更に促進され、合成されることで筋肉が大きくなるという仕組みがあります。
しかし、この合成の段階にはアミノ酸が必要不可欠です。
いくら筋トレにより分解を促進しても、体内にアミノ酸が十分に備わっていなければ、筋肉の合成が満足に行われません。
プロテインの摂取は、その筋肉の合成を助ける役割をします。
十分な筋肉量を保つことは、ダイエットにも繋がります。
前述したように、例え筋トレをしていなくても常に筋肉の分解は行われています。
つまり、たんぱく質が日頃から不足していると、筋肉量の低下を招きます。
筋肉量が低下すると、基礎代謝が低下します。
どうしても「ダイエット」を意識すると、食事量や摂取カロリーを控えることで脂肪の蓄積を抑えることを考えがちになりますが、実は筋肉量がとても大切。
筋肉量が低下することで基礎代謝量が落ちると、太りやすい体となります。
筋肉量が多い人と少ない人が毎日同じタイミングで同じ内容の食事をしていても、後者の人の方が脂肪を蓄えやすく、太りやすい傾向にあります。
また、体内に吸収されたたんぱく質は、筋肉だけに使われるわけではありません。
肌、髪、爪などにも行き渡り、見た目を若々しく保つことにも繋がります。
このように、プロテインには筋肉の増加や維持をはじめ、様々な嬉しい効果が期待できます。
女性がプロテインを飲むことで得られるメリット
一般的なプロテインの効果に加え、女性に向けた嬉しい効果にはどのようなものがあるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
- 女性に足りない筋肉量をサポート
- 女性ホルモンの低下をサポート
- 肌、髪、爪を美しく保つ
- 若々しい見た目を維持する
女性は男性に比べて筋肉を作り出しにくく、筋力不足に陥りやすい傾向があります。
特に40代、50代を迎えると、その筋肉量は更に急降下し、体の衰えを感じやすくなります。
「中年太り」の原因の一つに、この筋肉量の低下があります。
筋肉量の低下は基礎代謝量を落とし、若い頃のような太りにくい体を叶えることが難しくなります。
プロテインを摂取することで筋肉量を維持することは、太りづらい体をつくることに繋がります。
また、女性は加齢とともに女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量までも低下し、閉経を迎えるとその分泌量はほとんどなくなります。
エストロゲンの分泌量が低下すると、薄毛や抜け毛、肌荒れ、情緒不安定などの症状が生じ、また更年期障害を招きます。
大豆由来のソイプロテインには、大豆イソフラボンが豊富に含まれています。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た作用を持つとされていて、女性らしい体の維持に役立ちます。
またプロテインで得たたんぱく質は、筋肉のみならず、臓器、骨、肌、髪、爪など、体のあらゆる組織へと行き渡ります。
全身を健康に保ち、若々しい体を維持することは、美しさや自信につながります。
プロテインの選び方
たんぱく質の摂取に注目が集まるようになり、プロテインにも様々なものが登場するようになりました。
あなたに合ったプロテインはどのようなプロテインでしょうか。
その目的別に、おすすめのプロテインの選び方をご紹介します。
目的 | 種類 |
---|---|
筋力アップ | ホエイプロテイン |
ダイエット | カゼインプロテイン・ソイプロテイン |
美容 | 全てのプロテイン |
筋力アップを目的に選ぶ
筋力のアップが目的ならば、ホエイプロテインがおすすめです。
水溶性であるホエイプロテインは水に溶けやすく、体内への吸収が速いことが特徴。
筋トレにより分解された筋肉は、新たな筋肉を作るために素早く合成する必要があります。
そこで効果的なのが、吸収スピードの速いホエイプロテイン。
筋トレ後に素早く栄養素を筋肉へ運ぶことができ、筋肉の修復をいち早く行うことができます。
もちろんカゼインプロテイン・ソイプロテインも筋肉の合成に嬉しいプロテインであることに違いはありませんが、筋トレなどの重い負荷を伴う運動を行う場合は、ホエイプロテインがよりおすすめです。
ダイエットを目的に選ぶ
食事の置き換えや小腹を満たすためには、カゼインプロテイン・ソイプロテインがおすすめです。
不溶性であるカゼインプロテイン・ソイプロテインは、体内への吸収速度がゆっくりで、腹持ちがいいのがメリット。
小まめに摂取していると食欲が抑えられ、余計な間食を防げます。
また最近では、ホエイ&カゼイン、ホエイ&ソイなど、吸収速度の速いものと遅いものを組み合わせたWプロテインもあります。
筋力維持とダイエットを同時にサポートできるため、こちらもおすすめです。
美容を目的に選ぶ
美容目的に選ぶのであれば、どの種類のプロテインもおすすめです。
たんぱく質を摂取することで得られる美容のメリットは様々あり、どのプロテインであっても嬉しい効果が期待できます。
しかし、たんぱく質の補給に加え、女性ホルモンのバランスをサポートするにはソイプロテインがおすすめ。
大豆由来であるソイプロテインには、女性ホルモンによく似た大豆イソフラボンが豊富に含まれています。
たんぱく質・女性ホルモンの不足を同時に補うことで、美容への相乗効果が期待できます。
また、プロテインはたんぱく質に加え、美容に嬉しいその他の栄養素がプラスされているものもあります。
乳酸菌やコラーゲンなど、複合的に摂取できる栄養素をチェックし、自分に合ったプロテインを見つけてくださいね。
味や美味しさで選ぶ
プロテインは、何よりも継続が大切になります。
日常に取り入れるためには、自分が美味しいと思える味のものを選ぶこともおすすめです。
「美味しいものって本当に効果あるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、最近のプロテインは優秀な成分と美味しさを兼ねそろえたものも多く開発されています。
特に女性向けのプロテインは、デザートのような味付けで美味しいものが多くあります。
しかし、中には糖質の高いものや人工甘味料を使用したものも多くありますので、ダイエットや健康を意識するうえでは注意が必要になります。
女性におすすめのプロテイン5選
一昔前とは違い、現在は女性向けに特化したプロテインは数多くあります。
その中でも更に、女性に嬉しい成分や、安心な原料を元に厳選した5つのプロテインをご紹介します。
商品名 | Amazon | 楽天市場 | Yahoo!ショッピング |
---|---|---|---|
タンパクメイト | 2,980円 | 2,980円 | 2,860円 |
マリネスプロテイン | 3,480円 | 3,480円 | ― |
タンパクオトメ | 3,218円 | 3,218円 | 3,218円 |
スローダイエットプロテイン | 5,940円 | 5,740円 | 5,740円 |
友利新がほんきでつくったプロテイン | 2,462円 | 2,462円 | ― |
タンパクメイト
- 価格:2,860円~2,980円
- 容量:370g
タンパクメイトは、人工甘味料、保存料、防腐剤などを不使用としながら、そのおいしさがとことん追求されたプロテイン。
ココア&クッキークランチのフレーバーにはザクザクとしたクランチの食感もあり、そのお味はまるでフラペチーノ。
ご褒美のデザート感覚で楽しめるプロテインです。
ホエイとソイをバランスよく配合したWプロテインで、多くのビタミンやミネラルも含みます。
またプロテインには珍しく、スーパーフードのモリンガ(ココアフレーバーのみ)や、腸内環境を整えるイヌリンなども配合され、豊富な栄養価が摂取できることも魅力。
1杯でオールマイティな栄養効果を期待できます。
国内製造ながらコスパもよく、プロテインに苦手意識のある人にもおすすめです。
マリネスプロテイン
- 価格:3,480円
- 容量:345g
宅トレ動画のYouTubeで大人気、フィットネスインストラクター・竹脇まりなさんが監修。
ホエイとソイをバランスよく配合したWプロテインです。
11種のビタミン、10種のミネラルをはじめとした嬉しい成分に優れています。
おすすめのポイントの一つは、リポソームビタミンCを配合していること。
リポソームビタミンCは、通常のビタミンCに比べて体内での吸収率が高く、人気のサプリメントなどにも使用されている成分です。
お味は6つのフレーバーから選べ、黒ごまきな粉やリッチチョコレートが人気です。
タンパクオトメ
- 価格:3,218円
- 容量:260g
タンパクオトメは、コラーゲンペプチドやヒアルロン酸、コエンザイムQ10などを始めとした27種類もの美容成分を含み、美容を意識する女性に人気のプロテインです。
たんぱく質の原料はソイプロテインを中心に、ホエイプロテインも配合したWプロテインで、ダイエットとボディメイクの両立を叶えます。
甘みには天然成分である羅漢果を使用し、糖質が抑えられています。
またフレーバーの種類も豊富で、いろんな味を楽しめるのも魅力の一つ。
プロテインでありながら、まるでサプリメントのような栄養素の配合が嬉しいプロテインです。
スローダイエットプロテイン
- 価格:5,740円~5,940円
- 容量:1,000g
カゼインプロテインを使用し、たんぱく質の吸収スピードの緩やかさに特化したプロテインです。
ダイエット中の間食や、食欲の抑制に効果的です。
カゼインプロテインは、同じく吸収スピードが遅いソイプロテインに比べて更にその吸収スピードが緩やかであり、より腹持ちに優れています。
通常、カゼインプロテインは水に溶けにくく粉っぽくなることがデメリットでしたが、ホエイプロテインを独自のレシピで配合することにより、飲みやすさを実現しました。
更に嬉しい効果として、水溶性食物繊維である難消化性デキストリンを含んでいます。
難消化性デキストリンは、食後血糖値の急上昇やお通じを改善する効果があり、この点もダイエットにとても嬉しいポイントです。
友利新がほんきでつくったプロテイン
- 価格:2,462円
- 容量:351g
TVやYouTubeで大人気の、内科皮膚科医・友利新先生が監修のホエイプロテインです。
「ほんとうに必要なモノを、必要な量だけ。」をコンセプトに、不要な原料を一切使用せずに開発されています。
味付けは静岡県産の抹茶とてんさい糖でシンプルに仕上げられていて、牛乳で割ったお味は抹茶ミルクそのもの。
てんさい糖は通常の砂糖とは違い、血糖値の上昇に関係するGI値が低く、ほとんど糖質として吸収されません。
またてんさい糖は善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含み、腸内環境が整います。
現役医師監修の、シンプル原料のプロテイン。
プロテイン初心者の人にも、安心してお試しいただけます。
プロテインを飲むおすすめのタイミング
プロテインは、薬ではないため基本的にいつ飲んでも問題がありません。
しかし、その効果を高める効率的なタイミングがいくつかありますので、こちらで解説していきます。
運動後
運動後のプロテインの摂取は、筋肉を合成するためにはとても大切です。
特に筋トレなどの高負荷の運動後は、ぜひ積極的に摂取してほしいタイミングです。
筋トレなどで筋肉に重い負荷がかかると、筋肉はたくさん分解された状態となります。
その後、合成されることで筋肉は大きくなりますが、体内にたんぱく質が不足しているとその合成が上手く行われず、せっかくの高負荷の運動が無駄になってしまいます。
そのため、運動のあとはぜひプロテインを積極的に摂取しましょう。
筋肉へいち早く栄養を届けるため、運動後には吸収スピードの速いホエイプロテインがおすすめです。
寝る前
寝る前には、吸収スピードの緩やかなカゼインプロテイン・ソイプロテインを摂取しましょう。
栄養がゆっくりと吸収されることで、睡眠中のたんぱく質不足を防げます。
また、就寝中に多く分泌される成長ホルモンには、たんぱく質の吸収を促進する働きがあります。
この成長ホルモンが多く分泌しているときにたんぱく質を摂取することで、たんぱく質の吸収率を高めることができます。
注意が必要な点としては、砂糖を使用したものや、糖質の高いプロテインは寝る前には避け、低糖質のプロテインを選ぶようにしましょう。
食事の置き換え
プロテインは、食事の置き換えにもぴったりです。
特に吸収スピードが緩やかなカゼインプロテイン・ソイプロテインがおすすめ。
ゆっくりと消化・吸収するために腹持ちがよく、お腹が空きにくいため、置き換えに向いています。
食べ過ぎた日の翌日や、時間がなく忙しい朝など、1日のうちの1食をプロテインに置き換えてみてはいかがしょうか。
栄養価の高いプロテインも多くありますので、置き換えダイエットによる栄養不足も避けられます。
プロテインは女性の美しさと健やかさをサポートします
プロテインは、女性に足りない筋肉量の維持をサポートすることで、太りにくく引き締まった体をつくる手助けをします。
また肌や髪をはじめ、体の各所まで栄養が行き渡ることで、若々しい見た目と健やかな体を維持し、女性の生き生きとした毎日をサポートします。
自分に合ったプロテインを日常的に摂取することで、理想の自分に近付きましょう。