「プロバイオティクスとプレバイオティクスの違いって何?」「聞いたことはあるけれど、実際どんな効果があるのかな」「どんな食品で摂取できるのか知りたい!」

腸内環境を整えると話題のプロバイオティクスとプレバイオティクスですが、2つの違いが曖昧な方は多いのではないでしょうか?

そこで今回は、プロバイオティクスとプレバイオティクスについて、効果の違いや摂取方法などをくわしく解説します。

腸内環境を悪化させる原因と整えるポイントについても掘り下げて紹介しますので、腸の健康が気になる方は、ぜひ最後までチェックしてみてください!

腸内環境を整えるプロバイオティクスとプレバイオティクス

腸内環境を整える効果があると言われるプロバイオティクスとプレバイオティクスですが、実際どういったものなのでしょうか?

ここでは、気になる腸のはたらきと合わせて紹介します。

プロバイオティクス・プレバイオティクスとは?

プロバイオティクスとプレバイオティクスとは、腸内の健康を維持するために重要な役割を担うものです。

プロバイオティクスは、簡単に言うと「人間の身体に良い影響を与える有用な菌を持つ微生物で、健康に有益なもの」を示します。

ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・キムチなどの食品に含まれ、 摂取することで腸内環境を整える働きがあります。
プレバイオティクスとは、「人間の腸内にある有用な菌にエサを与え、増やすように働きかける食品成分」のことです。

オリゴ糖や食物繊維が代表的なもので、身体にとって有益な菌を増やし整腸作用をサポートします。
胃や小腸で分解されず大腸まで届き、整腸作用などの機能を発揮する点も特徴です。

参照:プロバイオティクスについて知っておくべき5つのこと|eJIM 厚生労働省

健康維持には腸内環境がポイント

健康維持のためには、腸内環境を整えることがとても大切です。

医学の父と言われる ヒポクラテスも「全ての病気は腸から始まる」という言葉を残しています。

腸内には複数の細菌が存在しますが、良い影響を与える「善玉菌」と悪い影響を与える「悪玉菌」、腸内の状態によってどちらにも変化する「日和見菌」の3つでバランスをとっている状態が理想です。

悪玉菌が増えすぎると腸内環境は悪化し、下痢や便秘、肌荒れやアレルギーなどのトラブルを起こすようになります。

さらに免疫システムにも影響が出て、病気やウイルスから身体を守れない状態に!
善玉菌が増え腸内細菌のバランスが整っていると、腸内環境も良くなり栄養を吸収しやすい状態になるので、免疫力アップや健康をキープしやすくなります。

腸の働きをサポートするプロバイオティクス・プレバイオティクス 

プロバイオティクスとプレバイオティクスは、腸のはたらきをサポートするとされています。
では、大前提として腸はどんなはたらきをするのでしょう。

知っているようで知らない腸の機能について解説します。

主なはたらきは、次の3つです。

  • 消化吸収をする機能
  • 免疫機能
  • ホルモンを分泌する機能

【消化吸収をする機能】

食べ物を消化し栄養や水分を吸収するのは、腸の重要なはたらきの1つです。
消化吸収と言っても、食べた物の栄養すべてが腸に吸収できるわけではありません。

腸内環境の良し悪しによって、栄養吸収の効率度は変わります。
腸内環境が良くない状態の時は、せっかく取った栄養がきちんと吸収されないまま便や尿となって排出されてしまいます。
栄養素をしっかり吸収できるよう、腸内環境を整えることが大切なポイントです。

【免疫機能】

腸の重要なはたらきの2つ目は、免疫機能です。
腸は栄養や水分を吸収する際、何でもかんでも無作為に吸収しているわけではありません。

体にとって良いもの(栄養素)か、悪いもの(病原菌やウイルス)か選別して、必要なものだけを吸収しています。
病原菌などの有害なものが入ってきた場合は、 免疫機能をはたらかせて菌を攻撃し、体外へ排出するよう促します。

体に合わないものを食べた際、嘔吐や下痢などを起こすことがありますよね?
あれは、身体にとって有害なものを排出しようとする腸のはたらきのためです。

【ホルモンを分泌する機能】

腸の重要なはたらきの3つ目は、ホルモン分泌です。

「幸せホルモン」と呼ばれ、自律神経を安定させる効果のあるセロトニンは、9割が腸で作られています。

腸のパフォーマンスが落ちてセロトニンが不足すると、イライラ・睡眠不足・うつ状態などさまざまなトラブルを引き起こします。
腸がホルモンを分泌するためには、腸内環境の状態を整えることが大切です。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを上手く取りいれることで、腸内環境を整え、腸の大切な働きをサポートできます。

プロバイオティクスとプレバイオティクスの違いは?

プロバイオティクスとプレバイオティクスの2つは良く似ているため、正直、違いがよく分からないという人は意外と多いようです。

ここでは、プロバイオティクスとプレバイオティクス、それぞれの特徴について解説します。

2つを組み合わせた「シンバイオティクス」についても紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

生きた菌を摂取するプロバイオティクス

菌そのもののはたらきによって腸内環境を整えるのが「プロバイオティクス」です。

プロバイオティクスは、「人間の身体に良い影響を与える有用な菌を持つ微生物で、健康に有益なもの」と定義されています。

乳酸菌やビフィズス菌などが有名で、摂取することで腸の健康をサポートするのが特徴です。
腸内細菌学会の資料によれば、特定保健用食品(トクホ)として機能することが化学的に証明され、その表示を許可されているプロバイオティクスが多数あります。

以下の7つの条件を満たすものが、プロバイオティクスとして認められます。

  1. 安全である。
  2. 宿主の腸内フローラの細菌である。
  3. 胃液、胆汁などに耐えて生きたまま腸に到達できる。
  4. 下部消化管で増殖できる。
  5. 宿主に対して明らかな有用な効果を発揮できる。
  6. 食品などの形態で有効な菌数が維持できる。
  7. 安価で取り扱いやすい。

参照:プロバイオティクス|公共財団法人 腸内細菌学会

腸内細菌のエサになるプレバイオティクス

善玉菌のエサとなり腸内環境を整えるのが「プレバイオティクス」です。
プレバイオティクスは、「人間の腸内にある有用な菌にエサを与え、増やすように働きかける食品成分」と定義されています。
オリゴ糖や食物繊維などを含む食品を取ることで、腸内環境を良い状態に導くのが特徴です。
以下の5つの条件を満たすものが、プレバイオティクスとして認められます。

  1. 消化管上部で分解、吸収されない。
  2. ビフィズス菌など、大腸の有益な細菌の増殖を促進し代謝を活性化する。
  3. 大腸の腸内細菌を、健康的な構成に改善できる。
  4. 宿主の健康に対し、有益に作用する。

参照:プレバイオティクス|公共財団法人 腸内細菌学会

2つを組み合わせたシンバイオティクスもある

シンバイオティクスとは、 プロバイオティクスとプレバイオティクスの2つを組み合わせたものです。
腸を整えるのに有用な菌(プロバイオティクス)と、菌のエサとなる栄養源(プレバイオティクス)を一緒に取ることで、腸内の環境をより良い状態に整えます。
サプリなどでシンバイオティクスの商品も出ていますが 、ヨーグルトと一緒にフルーツを取るなど、普段の食生活で手軽に両方を取り入れることもできます。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを効果的に取るには?

ここでは、プロバイオティクスとプレバイオティクスの効果や具体的な食品、さらに効果的に取る方法についてくわしく紹介します。

プロバイオティクスの効果

プロバイオティクスは、菌そのもののはたらきによって腸内環境を整える作用があります。
プロバイオティクスを摂取することで期待できる効果は、以下の通りです。

  • 整腸作用(便秘や下痢の改善)
  • 乳糖不耐症の改善効果
  • 免疫機能改善による感染防御
  • アレルギー抑制効果
  • 動脈硬化の予防効果など

参照:プロバイオティクス|公共財団法人 腸内細菌学会

プロバイオティクスの具体的な菌と食品

プロバイオティクスの具体的な菌は、ビフィズス菌や乳酸菌、納豆菌などです。
食品で見てみると、ヨーグルトや納豆など、日常生活で取り入れやすいモノが多くあります。
プロバイオティクスの具体的な菌と、含まれる食品について表にまとめていますので、チェックしてみてください。

プロバイオティクスの菌 含まれる食品
ビフィズス菌 ヨーグルト(ビフィズス菌入り)
乳酸菌 乳製品・納豆、その他の発酵食品など
納豆菌 納豆
酵母菌 イースト・みそ・酢、地ビール・日本酒など
酪酸菌 ぬか漬け・臭豆腐
麹菌 みそ・醤油・甘酒など

プレバイオティクスの効果

プレバイオティクスは、善玉菌のエサとなり腸内環境を整える作用があります。
プレバイオティクスを摂取することで得られる具体的な効果は、以下の通りです。

  • 整腸作用(便秘や下痢の改善)
  • 高脂血症の改善
  • インスリン抵抗性の改善
  • ミネラル吸収促進作用
  • アレルギー抑制作用
  • 腸管免疫の増強など

参照:プレバイオティクス|公共財団法人 腸内細菌学会

プレバイオティクスの具体的な成分と食品

プレバイオティクスの具体的な成分は、オリゴ糖と食物繊維です。
食品で見てみると、野菜や果物、豆類などに含まれています。
プレバイオティクスの成分と、含まれる食品について表にまとめてので、チェックしてみてください。

プレバイオティクスの成分 食材 具体的な食品
オリゴ糖 ・野菜
・くだもの
・豆類
・市販のオリゴ糖
・キャベツ・玉ねぎなど
・りんご・バナナなど
・大豆
食物繊維 ・穀物
・野菜
・豆類
・イモ
・きのこ・海藻
・くだもの
・オートミール・大麦など
・ごぼう・オクラなど
・大豆・納豆など
・さつまいも・こんにゃくなど
・しいたけ・わかめなど
・アボカド・キウイなど

オリゴ糖は野菜や果物などに含まれますが、配合量としてはわずかなので、市販されているオリゴ糖を上手く利用するのがおすすめです。

2つを一緒に摂取すると効果的

プロバイオティクスとプレバイオティクスのどちらか片方でも効果はありますが、 2つ一緒に摂取するとさらに効果が期待されます。
これをシンバイオティクスと言い、生きた菌のプロバイオティクスと菌のエサになるプレバイオティクスを同時に取ることで、腸内環境をより整えやすくします。

メニュー プロバイオティクスの食品 プレバイオティクスの食品
フルーツヨーグルト ・ヨーグルト ・バナナなどのくだもの
・甘みをつけるならオリゴ糖
具だくさんのみそ汁 ・みそ ・玉ねぎなどの野菜
・わかめなどの海藻類
・キノコ類など
キムチ鍋 ・キムチ
・みそ
・キャベツなどの野菜
・キノコ類

腸内の健康を悪化させる5つの要因

食事に気を配っているのに体調がすぐれないという場合、腸内の健康が影響していることも考えられます。
プロバイオティクスやプレバイオティクスを意識して摂取しても、腸の健康を損ねる行動を日常的にしていては台無しです。

ここでは、腸の健康を悪化させる5つの要因を紹介します。
無意識のうちにNG行動をしていないか、チェックしてみてください。

運動不足

腸の健康を悪化させたくない方は、運動不足にならないように気をつけましょう。

運動不足になると、血流が悪くなり腸のぜん動運動が低下する傾向にあります。

食べ物に気を配っているのにお通じに影響が出る方は、運動不足が原因かもしれません。
ウォーキングなど、手軽にできる運動を取り入れるのがおすすめです。

ストレス

ストレスは、腸の状態を悪化させる大きな要因の1つです。

ストレスを受けると、脳は強い緊張や不安などを感じます。

その情報は腸に伝わり、 結果的に腹痛や下痢など腸の不調を引き起こすことがあります。
日常的にストレスを感じやすい方は、自分の趣味の時間を持ったり、ストレスを感じる物事から意識的に離れるなどの工夫を取り入れてください。

加齢

腸の健康が悪化する原因として、加齢による腸の変化もあります。

年齢を重ねるごとに消化吸収の働きが弱くなり、腸内環境が乱れがちになります。

また、消化や吸収などの腸の働きが低下するため、排便が困難になることも。

油分の多い揚げ物や肉類など、消化に時間がかかる食事は控えめにするように心がけ、プロバイオティクスの代表選手でもある乳酸菌などを積極的に取るようにしましょう。

抗生物質

抗生物質は、病気の治療のために重要な役割がありますが、使い方を間違えると腸の健康を悪化させる原因になるため注意が必要です。

種類にもよりますが、抗生物質は腸内細菌に影響を及ぼす可能性があると言われています。

抗生物質は長期間の使用や過剰使用を避け、必要な時に必要な量だけを摂取するようにしましょう。

食生活の乱れ

腸の健康を悪化させる原因の1つとして、食生活の乱れもあります。

腸内環境は、日常的に何を食べているかによって大きく変化します。

野菜を食べずに肉類ばかり食べるなどの偏食は消化に負担をかけ、腸内のバランスも乱れがちに。
プロバイオティクスやプレバイオティクスの食品を意識して取り入れ、バランスの良い食事で腸の健康をキープできるようにしましょう。

腸内の健康維持のためにやるべきこと3つ

腸内環境を整えると、便秘や下痢の予防、免疫機能アップなど、身体全体の健康にもつながります。

ここでは、腸内の健康を守るために取り入れてほしいことを3つ紹介します。

どれも意識すれば簡単にできることなので、ぜひ試してみてください。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを取る

前の章でも解説しましたが、腸内の健康維持のためには、やはりプロバイオティクスとプレバイオティクスを積極的に取ることが近道です。

毎日の食事で取り入れるのが理想ですが、自炊が難しい場合はサプリで摂取するのもおすすめです。

サプリメントを選ぶ際は、3つのポイントに注目してください

1.シンバイオティクスのサプリメントを選ぶ
2.何が良いか迷う方は複数の菌が入ったものを選ぶ
3.粒や粉末など自分が飲みやすいタイプを選ぶ

知識がなくて何を選んだらよいか迷う方は、複数の菌が入ったものや、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方が1つでとれる、シンバイオティクスのサプリがおすすめです。
形状は、粒・パウダー・カプセルなどさまざまな種類があるので、自分にとって飲みやすい形状のものを選んでください。

ビタミン類を積極的に取る

ビタミン類を積極的にとることも、腸内の健康維持には大切です。

乳酸菌(プロバイオティクスの1つ)とビタミンC・ビタミンB2・ビタミンB6を同時に摂取することで、悪玉菌の数が減少するというデータもあります。

腸の不調が起きやすい方は、プロバイオティクスやプレバイオティクスと一緒にビタミン類の摂取も試してみてください。

参照:「乳酸菌+ビタミン」の悪玉菌抑制に関する研究データを公開 |ビオフェルミン製薬株式会社

睡眠を大切にする

腸内の健康を維持するためには、睡眠も重要なポイントです。

十分な睡眠時間が取れなかったり、眠りが浅いと、自律神経が乱れ腸の動きが鈍ってしまいます。
脳と身体を休ませるのはもちろん、腸の機能を回復するためにも十分な睡眠時間を確保してください。
睡眠と腸内環境は密接な関係があり、腸内環境が悪いと睡眠の質が低下するといわれています。

睡眠時間を確保すると同時に、プロバイオティクスとプレバイオティクスを上手く取り入れてみましょう。
さらに腸内環境を整えることで、睡眠の質がアップするという好循環が生まれます。

おすすめのシンバイオティクスのサプリメント

  • 価格:1,380円〜1,480円
  • 容量:30粒(1日1粒)
  • 菌の種類:ナノ型乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌
  • 形状:カプセル

菌活すっきりは、体内フローラを健やかに保つため善玉菌を届ける×助ける、シンバイオティクスサプリメントです。
さらに、海外セレブやモデルが愛飲する発酵成分のコンブチャを配合。
コンブチャには、酢酸、ビタミン、ポリフェノールなど美と健康をサポートする成分がたっぷりと含まれています。
10兆個のナノ型乳酸菌・19種の乳酸菌&ビフィズス菌で、「菌活」をはじめましょう!

健康は腸から!プロバイオティクスとプレバイオティクスを上手に取り入れよう

今回は、プロバイオティクスとプレバイオティクスの特徴や効果の違いについて、くわしく解説しました。

腸の健康を維持するには、食事や運動、睡眠などの生活全般を整える事が有効です。
偏食を避け、栄養バランスのよい食事やサプリで、プロバイオティクスとプレバイオティクスを取り入れてみてください。

ウォーキングなどの適度な運動や、質のよい睡眠も腸の健康を保つために大切なポイントです。
身体の健康は、腸の健康からです!
ストレスや生活習慣を整えて腸の健康をキープし、ぜひイキイキとした毎日を過ごしてください。