野菜を食べないと、必要な栄養が補えず体調が悪くなる可能性もあります。とはいえ、野菜がなかなか食べられないと悩んでいる人もいるでしょう。一人暮らしだと調理の時間が取れなかったり面倒に感じたりして、野菜を食べないという声も聞かれます。
今回は「一人暮らしで野菜不足になっているけれど、どうやったら栄養が摂れる?」と悩んでいる人に向けて、手軽に野菜不足を解消する方法を紹介します。短時間で無理なく解消できる方法に絞って紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
一人暮らしの人が簡単に野菜不足を解消する5つの方法
「一人暮らしだとやることが多い」「自分のためだけに料理をする気が起きない」などの理由で、野菜不足になりがちです。「買った野菜を食べきれない」という意見もあるように、調理する時間はあっても買い物の際に困る場合もあるでしょう。
一人暮らしの人が簡単に野菜不足を解消する方法を5つ紹介するので、できそうなものを試してみてください。
日頃食べている食事に野菜を足す
日頃食べている食事に意識して野菜を足すようにすると、手間をかけずに野菜が摂れます。おかずを一品増やすのはハードルが高くても、ほんの少し足すだけなら難しく感じないでしょう。
例えば麺類やカレーを食べる際に、次のような野菜をトッピングします。
- ほうれん草
- ブロッコリー
- トマト
- もやし
- キャベツ
- 大根おろし
- ネギ
丼物も含めて、普段1品で食事をするケースが多い人にピッタリの方法です。トマトやキャベツなら添えるだけ、ネギならかけるだけと、簡単に野菜が足せます。
野菜が使い切れない場合は、冷凍野菜を使用しても構いません。冷凍庫に冷凍ほうれん草や冷凍ブロッコリーを入れておけば、必要な時にいつでも使えます。
カット野菜やそのまま食べられる野菜を購入して調理せずに食べる
1品増やして野菜をしっかり摂りたい時には、カット野菜やそのまま食べられる野菜を活用しましょう。
カット野菜には、千切りキャベツ単品のものから複数の野菜を組み合わせたものまであります。生でそのまま食べられるカット野菜を選べば、調理の手間はかかりません。複数の野菜が組み合わせた商品を選べば、幅広い種類の野菜が食べられます。
カット野菜は、一人暮らしでも使いやすいサイズです。小さめの商品を選べば、腐らせる前に食べ切れるでしょう。複数の野菜を買って余らせるよりコストがかからないのも、おすすめのポイントです。
調理せずにそのまま食べられる以下のような野菜も、野菜不足解消に役立ちます。
- キュウリ
- トマト
- ミニトマト
- レタス
- キャベツ
- パプリカ
切る手間も省きたい場合は、ミニトマトやレタスのように洗ったり手でちぎったりして食べられる野菜を選びましょう。
キャベツやレタスは、スーパーマーケットによっては半分または4分の1サイズで売っている場合もあります。一人暮らしで食べ残しそうな場合は、小さいサイズで売っている店舗で購入するのもおすすめです。
外食をする時や買って食べる時は野菜を1品付ける
外食する時やお弁当などを買って食べる時には、野菜を1品付けましょう。サラダを1品足すだけでも、栄養バランスが整います。
予算の関係で1品付ける余裕がない場合は、野菜が多く入ったメニューを選びましょう。野菜炒めや中華丼、おかずの種類が多いお弁当など、野菜が多めのものを意識して摂ると野菜を補えます。
手間をかけずに作れる常備菜を作り置きしておく
休みの日が使える人は、手間をかけずに作れる常備菜を作り置きしておく方法も考えましょう。手間がかかるとやる気も出ないので、以下のような簡単な方法で調理できるおかずを作るのがおすすめです。
- 白菜や大根を切って塩もみにする
- かぼちゃを煮る
- カット野菜で野菜炒めを作る
ポイントは、たくさんの野菜を使おうとしないことです。白菜だけ、かぼちゃだけなど、用意できる野菜を使ってできるだけ手間をかけずに調理する方法を考えましょう。
具沢山の汁物を作る
調理の手間を省くなら、汁物を具沢山にする方法もあります。たとえばみそ汁に複数の野菜を入れれば、それだけで野菜不足が解消できるでしょう。
おかずの品目を増やすのは大変ですが、1品で多くの野菜を摂れるようにすれば、それほど手間もかかりません。
一人暮らしで調理が難しいならサプリメントで野菜不足対策を
「仕事で忙しく調理する時間が取れない」「一人暮らしだとなかなか調理ができない」といった人は、サプリメントで栄養を補う方法も考えましょう。
サプリメントは栄養補助食品なので、できるだけバランスのよい食事を心がける必要はあります。しかし、足りない栄養素を補うには効果的です。
サプリメントの効率的な摂り方を紹介するので、チェックしてみてください。
サプリメントは低カロリーで栄養を補えるが食事の代わりにはならない
サプリメントは低カロリーで、余分なカロリーを摂取せずに足りない栄養素を補えるのがメリットです。飲むだけなので、調理の手間もかかりません。
手軽で続けやすいサプリメントですが、食事の代わりにはならない点に注意が必要です。サプリメントは薬ではなく、健康補助食品です。
補助的な立場のもので、基本的な栄養素そのものが足りていないと、足りない栄養素を補っても効果を発揮してくれません。
日頃の食生活をできるだけ改善したうえで、摂るのが難しい栄養素をサプリメントで補いましょう。
サプリメントで栄養素を補うならベースサプリメントを選ぶ
サプリメントで栄養素を補うなら、ベースサプリメントを選びましょう。
サプリメントには以下の3種類があり、ベースサプリメントは身体のために欠かせない栄養素を補うものです。
サプリメントの種類 | 成分の例 | 特徴 |
---|---|---|
ベースサプリメント | ビタミン、ミネラル、アミノ酸、食物繊維、EPA、DHAなど | 身体に必要な栄養素を補う |
ヘルスサプリメント | ローヤルゼリー、プロポリス、イソフラボン、セサミン、カテキンなど | 健康維持や美容に役立てる |
オプショナルサプリメント | ウコン、マカ、グルコサミン、ブルーベリーなど | 体調の回復に役立てる |
野菜不足でどうすればいいか悩んでいるなら、マルチビタミン&ミネラルのサプリメントがおすすめです。必要な栄養素がまんべんなく摂れるので、野菜が全体的に不足している人に向いています。
サプリメントを選ぶなら、成分表示を見て天然成分のものを選びましょう。合成成分のサプリメントよりも吸収されやすく、より高い効果が期待できます。成分の含有量もチェックして、多めのものを選ぶのもおすすめです。
あまり野菜を食べない人は野菜サプリメントを選ぶ方法もある
あまり野菜を食べない人は、野菜サプリメントを選ぶ方法もあります。野菜サプリメントとは、野菜をそのままサプリメントにしたもので、パッケージが成分名ではなく「野菜〇種類」といった表現になっているのが特徴です。
野菜だけではなく、乳酸菌などの成分が追加されたものも見られます。
サプリメントにする過程で栄養素が減るのは避けられませんが、自分では調理しない野菜を幅広く食べられるのがメリットです。上手に飲めば、カロリーをあまり摂取せずに野菜の栄養素を摂り入れられます。
野菜ジュースは野菜不足対策に役立つ?糖質の摂り過ぎに注意
一人暮らしの野菜不足対策といえば、野菜ジュースを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。野菜ジュースは野菜不足対策に役立つのか、検証しましょう。
野菜ジュースの栄養素は本来の野菜の栄養には及ばない
野菜ジュースで足りない栄養素を補える可能性はありますが、野菜ジュースの栄養素は本来の野菜の栄養素には及びません。以下の理由で、野菜を食べるよりも摂取できる栄養素が減少します。
- 不溶性植物繊維があまり含まれない
- 野菜が粉砕されるので食物繊維が十分に含まれない
- ビタミンCが加工の過程で壊れやすい
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、野菜ジュースには不溶性食物繊維があまり含まれていません。不溶性食物繊維は便秘解消効果が期待できるため、野菜をそのまま食べる方が効果は高いと言えます。
ジュースにする際に野菜が粉砕されるのも、食物繊維の量が減る原因の1つです。
野菜にはビタミンCが多く含まれていますが、野菜ジュースにするとビタミンCが壊れて摂取できる量が減ります。ビタミンCには熱に弱い性質があるため、ジュースに加工する際の熱や酵素の働きで失われます。
野菜ジュースを飲む時にはカロリーにも注意が必要
野菜ジュースを飲む時には、カロリーにも注意が必要です。加工されていない野菜は低カロリーですが、野菜ジュースの中には飲みやすくするために砂糖や食塩が添加されてカロリーが高くなっているものもあります。
飲みやすさに配慮して果物を多く含んでいる野菜ジュースも、カロリーが多くなりがちです。果物が多く含まれている野菜ジュースの場合、果物由来の果糖なので血糖値はそこまで上がりません。しかし、中性脂肪は上がりやすくなります。
野菜ジュースを飲むなら、カロリーにも注目して、過剰摂取は控えましょう。
一人暮らしで野菜を食べるのが面倒な時に一時的に飲むなら問題なし
野菜ジュースは、一人暮らしで野菜を食べるのが面倒な時に、一時的に摂り入れるなら問題ありません。野菜ほどではないにしても、野菜ジュースにも栄養素は含まれているため、野菜不足を補う効果も期待できます。
できれば、砂糖や食塩無添加で果物の比率があまり高くないものを選びましょう。
野菜ジュースを飲み過ぎると、カロリーオーバーになる可能性もあります。足りない時に必要に応じて飲むものだと考えて、上手に生活に取り入れましょう。
本格的に対策を始めたい人向け!摂るべき野菜の量や調理の工夫を紹介
本格的に野菜不足の対策を始めたいと思った人向けに、摂るべき野菜の量や調理の工夫を紹介します。一人暮らしで実行が難しく感じても、知っていると知っていないでは意識に違いが出てきますよ。
厚生労働省の情報によると1日に摂るべき野菜の量は350g
厚生労働省が紹介している情報によると、1日に必要な野菜の量は350gです。
組み合わせで言うと、小鉢なら1日に5皿から6皿、野菜炒めや野菜の煮物のように野菜をたくさん取れるおかずは2皿と換算して3皿を目安に食べます。
野菜をたくさん食べると、ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に摂れるのがメリットです。
生よりゆでる方が量をたくさん食べられる
量が多すぎて野菜を摂りにくい場合は、ゆでるとかさが減って食べやすくなります。
鍋料理にすると、タンパク質も野菜もたくさん摂れておすすめです。最近では一人用の鍋の元も販売されているので、活用してもよいでしょう。
日持ちのする野菜を購入すると、長く使えます。かぼちゃや玉ねぎ、白菜などは、日持ちのする野菜です。
一人暮らしで野菜不足!自分にとってどうすれば便利か考えて対策を
一人暮らしで野菜不足の人は、自分にとってどうすれば便利か考えて対策をしましょう。日頃丼物や単品でご飯を済ませる人は野菜を添える、休みに時間が取れる人は手間をかけずに作れる作り置きの野菜を活用するなど、人によって向いている方法は異なります。
野菜を摂りたくてもなかなか取れない人は、サプリメントを活用してもよいでしょう。サプリメントは食事の代わりにはなりませんが、足りない栄養素を補う効果は期待できます。
野菜全般が足りない人は、基本的な栄養素がまとめて補える、マルチビタミン&ミネラルを選びましょう。野菜サプリメントもおすすめです。
普段はある程度野菜が摂れていて、野菜が摂れない日だけ活用するなら、野菜ジュースを飲んでもよいでしょう。自分に向いた方法が選べれば、手間をかけずに野菜不足を解消できます。