「記憶力を高めたい」などと悩んでいる人もいるでしょう。
記憶力を高める方法は多数ありますが、ひとつは、「食べ物にこだわる」ことです。
人の体は食べ物でできています。
食べ物が良質であれば、それに比例して脳が活性化されます。
逆に、ジャンクフードといった不健康な食事は、体型にとどまらず、脳にまで悪影響を及ぼしかねません。
本記事では、記憶力の向上に役立つ食べ物やコツなどを解説するので参考にしてください。
目次
記憶力は3種類ある
記憶力の種類ごとの特徴を以下の表にまとめているので参考にしてください。
種類 | 特徴 |
---|---|
短期記憶 | 情報を一時的に保存するための能力 |
長期記憶 | 情報を半永久的に保存するための能力 |
感覚記憶 | 景色や音、においといった感覚器官から得られた情報を保存するための能力 |
各記憶力について詳しく解説します。
種類1.短期記憶
短期記憶とは、情報を一時的に保存するための能力のことです。
情報の保存期間は、数秒から数分までといわれています。
電話番号や買い物リストなどの暗記が短期記憶に該当します。
短期記憶は入れ替わりが激しく、新しい情報をインプットすることで以前の情報を忘れてしまうことが特徴です。
また、必要がなくなった情報は消去されます。
種類2.長期記憶
長期記憶とは、情報を半永久的に保存するための能力を指します。
情報の保存期間は数ヶ月から数十年にまでおよびます。
インパクトがあったり、重要だったりする情報ほど、長期記憶として保存されやすいです。
幼少期の思い出や喜怒哀楽が激しい経験、学校や職場からの帰り道などが長期記憶として保存されやすい情報の一例です。
また、情報の保存容量が多いことも、長期記憶の特徴として挙げられます。
種類3.感覚記憶
感覚記憶とは、視界や音、においといった感覚器官から得られた情報を数秒間、記憶する能力のことです。
不要と判断された情報は、情報として認識する前に消去されます。
逆に、必要であると判断された情報は、短期記憶として保存されます。
情報の選別が発生する理由には、脳のキャパシティが関係していると考えられているのです。
現代人は1日に莫大な量の情報に晒されています。
これらの情報をすべて記憶すると、脳がパンクしかねません。
脳を安定して稼働させるためには、不要な情報は消去する必要があります。
記憶力の向上に役立つ9つの栄養素
記憶力の向上に役立つとされている栄養素は以下の9つです。
- 糖質
- アスタキサンチン
- オメガ3脂肪酸
- GABA
- カカオポリフェノール
- ビタミンB群
- レシチン
- コリン
- DHA
栄養素ごとの特徴や役割を解説します。
栄養素1.糖質
糖質は、脳へのエネルギー供給に重要な栄養素です。体内で糖質はブドウ糖に変換され、脳細胞に供給されます。糖質が不足すると集中力低下や疲労、さらには思考力や記憶力の低下が生じます。
とくに短時間の集中や記憶を必要とする場面では糖質が不可欠です。糖質を多く含む食品には以下のものが挙げられます。
- 白米
- パン
- さつまいも
- じゃがいも
- 果物(バナナ、リンゴ、ぶどうなど)
果物に含まれる果糖は速やかにエネルギーとして利用され、短時間での疲労回復にも効果的です。糖質を適量摂取することで、安定した脳の働きをサポートします。
栄養素2.アスタキサンチン
アスタキサンチンは、強力な抗酸化作用を持つカロテノイドの一種で、脳の酸化ストレスを軽減させる役割があります。これにより、認知機能や記憶力の維持をサポートしてくれます。
アスタキサンチンを多く含む食品には、以下のものが挙げられます。
- 鮭
- イクラ
- エビ
- カニ
鮭は日常的に摂取しやすく、焼き魚やお弁当などで取り入れやすい食材です。脳の健康をサポートするためにも、献立にこだわってみてください。
栄養素3.オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は、必須脂肪酸のひとつです。中でもDHAとEPAが脳の健康に重要な役割を果たします。
これらは神経細胞膜を構成し、情報伝達をスムーズにする働きがあります。DHAは、認知機能の維持や記憶力の向上に効果的とされており、炎症をおさえる効果も期待できるのです。
オメガ3脂肪酸を豊富に含む食品には、以下のものが挙げられます。
- サバ
- イワシ
- サンマ
- 亜麻仁油
- チアシード
- クルミ
青魚は手軽に調理でき、日常的に取り入れやすい食品です。
栄養素4.GABA
GABAは脳内の神経伝達物質の一種で、脳の興奮をおさえることで、リラックス効果をもたらしてくれます。
結果、ストレスが軽減され、集中力や記憶力のサポートを果たします。
GABAを豊富に含む食品には、以下のものが挙げられます。
- 発芽玄米
- トマト
- キムチ
- 納豆
- 緑茶
- バナナ
発芽玄米は白米よりもGABAの含有量が多く、健康志向の食生活に適した食品です。
栄養素5.カカオポリフェノール
カカオポリフェノールは、強い抗酸化作用を持っており、脳の酸化ストレスの軽減に役立つとされています。
また、血流を促進し、記憶力や認知機能の向上に役立つほか、ストレスを和らげる効果も期待できますよ。
結果、リラックスした状態で学習や作業に取り組めるので、記憶として定着させやすくなります。
カカオポリフェノールを多く含む食品には、「ダークチョコレート」や「カカオパウダー」があります。砂糖が少ないものを選ぶと、カロリー過多が起こりづらく、健康にも気を遣いながら脳のサポートができるでしょう。
栄養素6.ビタミンB群
ビタミンB群は、脳や神経の働きをサポートする重要な栄養素です。以下の表にビタミンの種類ごとの特徴を記載しているので参考にしてください。
ビタミンの種類 | 特徴 |
---|---|
ビタミンB1 | 糖質の代謝を助け、エネルギーを効率よく供給する |
ビタミンB6 | 神経伝達物質の生成をサポートし、精神の安定や記憶力向上に役立つ |
ビタミンB12 | 神経を保護し、認知機能を維持する働きがある |
これらのビタミンB群を豊富に含む食品には、以下のものが挙げられます。
- 豚肉
- レバー
- 卵
- 魚介類
- 全粒穀物
- 豆類
- 乳製品
とくに豚肉はビタミンB1が豊富で、手軽に取り入れやすい食材なので、意識して摂取してみてください。
栄養素7.レシチン
レシチンは細胞膜の重要な構成成分で、記憶や学習能力のサポート効果が期待できます。また、神経伝達物質の生成を助け、脳の情報伝達をスムーズにする働きがあります。さらに、認知機能低下の予防効果も期待できるのです。
レシチンを豊富に含む食品には、以下のものが挙げられます。
- 大豆
- 卵黄
- ナッツ類
- ひまわりの種
- 魚介類
大豆製品は、飲料としても販売されているので手軽に調理できますよ。
栄養素8.コリン
コリンはアセチルコリンの生成に関与し、記憶や学習能力の向上に役立つとされています。さらに、脳細胞の健康維持や神経伝達の効率化に寄与し、認知症予防の効果も期待できます。
コリンを多く含む食品には、以下のものが挙げられます。
- 卵黄
- 大豆
- レバー
- 魚介類
- ブロッコリー
卵黄はコリンを多く含む食品の代表格で、調理の幅も広い、優れた食品です。ご飯の一品として追加してみても良いでしょう。
栄養素9.DHA
DHAはオメガ3脂肪酸の一種で、脳や神経細胞膜の重要な構成成分です。情報伝達をスムーズにし、記憶力や認知機能の向上に役立つほか、脳の老化防止や認知症予防といった効果も期待されています。
DHAを豊富に含む食品には、以下のものが挙げられます。
- サバ
- イワシ
- サンマ
- マグロ
DHAを手軽に摂取する手段として、魚の缶詰を活用するのもひとつです。調理する必要がありませんので、忙しい朝でも手軽に摂取できます。
記憶力の向上に役立つ食べ物13選
記憶力の向上に役立つとされている食べ物は以下のとおりです。
- バナナ
- 豚肉
- 青魚
- チョコレート
- ナッツ類
- トマト
- 貝類
- コーヒー
- ブロッコリー
- 卵
- 大豆
- アボカド
- 緑茶
食品ごとにおすすめの調理法や摂取方法なども解説しているので参考にしてください。
記憶力の向上に役立つ食べ物1.バナナ
バナナは、ビタミンB6やマグネシウム、カリウムなどを豊富に含む果物で、脳の健康に役立ちます。とくに、ビタミンB6は神経伝達物質の生成をサポートし、脳を活性化させる働きがあります。
また、バナナに含まれるブドウ糖は脳の主要なエネルギー源として即効性があるので、記憶力や集中力の向上効果を感じやすいでしょう。
さらに、バナナはセロトニンやドーパミンの生成を助けるため、気分を安定させるのにも役立ちます。勉強や仕事で溜まったストレスを解消させるためにも、バナナを意識して摂取してみてはいかがでしょうか。
そのまま食べるのが苦手な人は、スムージーやヨーグルトに加えるのもおすすめです。栄養豊富なバナナを日常的に取り入れて、脳をサポートしましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物2.豚肉
豚肉はビタミンB1を豊富に含み、糖質を効率よくエネルギーに変える働きがあります。
脳へのエネルギー供給がスムーズになる効果が期待できるため、記憶力や集中力の向上に役立ちます。また、疲労回復やストレス軽減などの効果も感じられるでしょう。
豚肉を手軽に摂取したい人は、生姜焼きや野菜炒めなどに利用してみてはいかがでしょうか。また、豚しゃぶサラダにすれば野菜も一緒に摂れ、バランスの良い食事になります。
豚肉は日常的に取り入れやすい食品なので、適量を意識して摂取し、記憶力の向上に役立てましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物3.青魚
青魚には、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。これらは脳の神経細胞をサポートし、記憶力や学習能力を高める効果が期待できるとされています。炎症を抑える作用があるため、脳の老化予防も期待できますよ。
青魚の摂取方法は、サバやイワシの塩焼きや煮付けが手軽なのでおすすめです。缶詰を活用すれば忙しいときでもかんたんに取り入れられます。
青魚は手軽に取り入れられる記憶力サポート食品です。バランスよく食事に取り入れましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物4.チョコレート
チョコレートは「フラボノイド」という抗酸化物質が多く含まれており、脳の血流を改善して神経細胞の働きをサポートします。また、ポリフェノールがストレスを軽減し、記憶力の維持をサポートしてくれるとされています。
チョコレートをそのまま食べるのもよし、アレンジを加えたい人は、ヨーグルトやナッツと組み合わせるのがおすすめです。
ただし、食べ過ぎには注意しましょう。糖質が多いので、食べすぎると太ってしまう可能性があります。チョコレートはおやつとしても食べられるので、勉強や仕事を頑張った自分へのご褒美として取り入れてみてはいかがでしょうか。
記憶力の向上に役立つ食べ物.5ナッツ類
ナッツはビタミンEが豊富で、脳の老化を防ぐ抗酸化作用があります。また、オメガ3脂肪酸やマグネシウムが神経細胞をサポートします。
とくにアーモンドやクルミは脳の健康に効果的とされ、ビタミンEが酸化ストレスから脳を守ります。間食でそのまま食べたり、サラダやスムージーに加えたりするのがおすすめです。
ポイントは、無糖のナッツを選ぶことです。ナッツは高カロリー食品なので、必要以上に味付けがされた製品を摂取してしまうと、カロリー過多になる可能性があります。ナッツは見た目によらず高カロリーなので、摂取量には注意をしましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物6.トマト
トマトには「リコピン」という抗酸化物質が含まれており、脳細胞を酸化ストレスから守り、認知機能の低下を防ぎます。また、ビタミンCやカリウムも豊富で、脳の健康のサポートに役立ちますよ。
ポイントは、オリーブオイルと一緒に摂取することです。リコピンは脂溶性なので、吸収率がアップします。リコピンはトマトのサラダやスープ、トマトジュースなどに使うことで手軽に摂取できます。
トマトを日々の食事に取り入れ、脳の健康をサポートしましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物7.貝類
貝類には亜鉛や鉄分が豊富に含まれています。亜鉛は神経伝達物質の働きを助け、記憶や学習能力を高める効果が期待できます。一方、鉄分は脳に酸素を運ぶ役割があり、脳のパフォーマンス維持に欠かせない栄養素です。
鉄分不足は集中力や注意力の低下を招くため、貝類を積極的に取り入れるのがおすすめです。アサリやシジミの味噌汁やスープ、蒸し貝やバター焼きなどで手軽に摂取できます。冷凍貝を常備しておくと、忙しいときでも手軽に貝類を食べられて便利です。
栄養価の高い貝類をバランスよく食べて、記憶力向上に役立てましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物8.コーヒー
コーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があるため、短期的な集中力や記憶力の向上に役立つとされています。また、カフェインに含まれるポリフェノールが脳の老化を防ぐ効果もあります。
カフェインは適量を守れば気分のリフレッシュにもつながります。カフェインを効率的に摂取するには、ブラックコーヒーを飲むのがおすすめです。砂糖やミルクを控えれば眠気も訪れにくいので、勉強や仕事が捗りますよ。
ちなみに、厚生労働省によれば、カフェインの摂取量は健康的な成人でマグカップ3杯までとされています。健康的な生活を送るためにも、カフェインの摂取量を守りましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物9.ブロッコリー
ブロッコリーはビタミンCやK、抗酸化成分が豊富です。ビタミンKは神経細胞の健康維持に役立つとされており、脳の健康や記憶力のサポートが期待されています。また、抗酸化作用が脳をストレスから守り、食物繊維が腸内環境を整えることで脳にも良い影響を与えられます。
ブロッコリーを手軽に摂取したいなら、蒸してからサラダやスープに加えるのがおすすめです。口の中で溶けやすくなるので、ブロッコリーの固さが苦手な人でも手軽に食べられます。忙しい日に備えて、冷凍ブロッコリーを常備しておくのもひとつです。
ブロッコリーを日々の食事に取り入れ、記憶力の向上に役立てましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物10.卵
卵には脳をサポートする「コリン」が豊富に含まれています。コリンは神経伝達物質「アセチルコリン」の生成を助け、脳の働きや記憶力の維持に役立つ可能性があります 。さらに、卵黄に含まれるビタミンDや抗酸化物質も脳の健康維持に効果的です。
ゆで卵、目玉焼き、スクランブルエッグなどの調理法がお手軽で、スープやサラダに加えても楽しめます。1日1〜2個を目安に取り入れて、記憶力の向上に役立てましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物11.大豆
大豆には「大豆イソフラボン」や「レシチン」が含まれています。これらは、脳の細胞膜を健康に保ち、情報伝達をスムーズにする働きがあります。また、タンパク質が豊富なので、健康維持にも役立ちますよ。
豆乳や納豆、味噌汁などで日常的に取り入れるのがおすすめです。大豆を積極的に食事に加え、記憶力の維持をサポートしましょう。
記憶力の向上に役立つ食べ物12.アボカド
アボカドは不飽和脂肪酸やビタミンEが豊富で、不飽和脂肪酸は、脳への必要な酸素や栄養の供給をサポートするとされています。抗酸化作用で脳の老化を防ぎ、集中力や思考力の向上も期待できます。
サラダやスムージーに加えると手軽に摂取できますよ。
記憶力の向上に役立つ食べ物13.緑茶
緑茶には抗酸化作用を持つカテキンやリラックス効果のあるテアニンが含まれています。カフェインとテアニンの組み合わせは、集中力や注意力をサポートするとされています。
ペットボトルの緑茶を常備しておくと便利です。
記憶力の向上に役立つ食べ方4選
記憶力の向上に役立つ食べ方は以下の4つです。
- 水分補給を欠かさない
- バランスの取れた食事を心がける
- よく噛んで食べる
- レシピを活用する
それぞれ解説します。
食べ方1.水分補給を欠かさない
水分不足は脳の働きを低下させ、集中力や記憶力に悪影響を与えるとされています。脳は水分が大半を占めるため、適度な水分補給が重要です。1日を通してこまめに水を飲む習慣をつけましょう。記憶力の向上に役立つ、緑茶を意識して摂取することで、水分補給もできるので一石二鳥です。
食べ方2.バランスの取れた食事を心がける
特定の食品だけでなく、炭水化物やタンパク質、脂質やビタミンなどをバランスよく摂ることが大切です。これにより、脳に必要なエネルギーや栄養素を効率よく摂取できます。
食べ方3.よく噛んで食べる
よく噛むことで消化吸収が促進され、脳への血流が活性化します。また、咀嚼による刺激が脳を活性化し、記憶力の向上に役立ちます。一口を小さくして時間をかけて食事を楽しむことで、満腹感も得られ、過食防止にもつながりますよ。
食べ方4.レシピを活用する
記憶力の向上に役立つ食品は、継続的に摂取することで効果を得られやすくなります。そのため、継続して摂取する必要がありますが、毎日同じ食べ物では飽きがくるでしょう。
食事のマンネリ化を防いで、継続して特定の食品を摂取するには、レシピをアレンジしましょう。少しアレンジを加えるだけで、楽しく食事を続けられますよ。
認知機能の健康維持に役立つ成分を含むサプリをチェック
加齢による記憶力の低下が気になる・・・という方に!
「認知ヘルプ」は中高年の記憶力※の向上に役立ち、「記憶」と「健康」にアプローチします。
※日常生活で見聞きした情報を覚え、思い出す力。届出番号:J225
- 価格:1,680円~1,980円
- 容量:30粒(1日1粒目安)
火馬やウコンなどのスーパーフードを配合。毎日の食事だけでは補いきれない成分をサポートする形で取り入れ、バランスの取れた健康維持を目指します。
1日1粒で、気になる記憶力のために新習慣をはじめてみませんか?
記憶力を高める食べ物で、仕事や勉強をもっと効率的にしよう
記憶力の向上に役立つ食べ物は多数あります。
食品ごとに役割があるので、バランスよく摂取することが大切です。
また、食品だけでなく、食べ方にも気を配りましょう。
食べ物に偏りがあると、かえって不健康になってしまいます。
記憶力の向上に役立つ食べ物をバランスよく摂取することで、仕事や勉強の成果が出やすくなります。