最近話題のイヌリン。皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
イヌリンは健康的な体づくり、ひいては腸活やダイエットなどに効果的です。
美容や健康意識の高い方にはぜひ注目していただきたい成分です。
今回は、話題のスーパーフード・イヌリンについて解説していきます。
イヌリンを摂取することで得られるメリットやデメリット、またおすすめの摂取方法についても紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

イヌリンって何?

「なんとなく健康によさそう」そんなイメージのあるイヌリンですが、その正体は一体どのようなものなのでしょうか。
ここでは、イヌリンの成分や、イヌリンを多く含む食品について紹介していきます。

イヌリンは水溶性食物繊維の一種

イヌリンとは、簡単にいうと水溶性食物繊維の一種です。
自然界から抽出できる成分で、代表的なものでは菊芋やチコリなどの野菜に多く含まれます。

水溶性食物繊維というと日本では難消化性デキストリンが有名ですが、欧米などの世界規模で見るとイヌリンが主流の傾向にあります。
食物繊維は、胃や小腸では消化されずに大腸へと届きます。また水溶性食物繊維は大腸で善玉菌のエサとなるものが多いのですが、中でもイヌリンはそのエサとなる割合が高く、より発酵力に優れています。
日本で主流の難消化性デキストリンは摂取量の約50%が善玉菌のエサとなり、残りは糞便として排泄されてしまいます。
それに対し、イヌリンの資化率は約100%と、そのほぼ全てが善玉菌のエサとして利用されます。

水溶性食物繊維 原料 資化率
難消化性デキストリン トウモロコシなどのでんぷんから人工的に生成した成分 約50%
イヌリン キク化などの野菜から抽出した天然の成分 約100%

腸内環境や個人の体調によって、発酵率は変動する可能性があります。しかし、難消化性デキストリンと比べてイヌリンの発酵率は高い傾向があり、より嬉しい整腸効果が期待できます。

イヌリンも難消化性デキストリンと同様、人工的に生成することも可能です。しかし、ほとんどのサプリメントなどでは自然から抽出された天然のイヌリンが使用されています。

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イヌリンを多く含む食品

イヌリンと聞いても、一体どのような食品に含まれているのか思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、イヌリンの含有量の多い食品をご紹介します。

  • 菊芋
  • チコリ
  • アガベ
  • ごぼう
  • 玉ねぎ
  • にら
  • にんにく

あまりスーパーでは見かけない食品から、身近な食品まで色々ありますね。

特にイヌリンの含有量の多いものとしては、菊芋・チコリ・アガベなどが有名です。
どれも一般的なスーパーではあまり見かけない食品ですが、道の駅や産地直売所などで取り扱っていることもありますので、ぜひ探してみてくださいね。

身近な食品では、ごぼうがおすすめ。ごぼうは、菊芋やチコリと同じキク科の野菜で、比較的入手しやすい食品です。調理方法も幅広くありますので、積極的に摂取したいですね。

イヌリンのメリット

イヌリンを摂ることで、私たちの体にはどのようなメリットがあるのでしょうか。イヌリンを摂ることによるメリットは様々ありますが、その主な効果をご紹介します。

腸内環境の改善

イヌリンは、胃や小腸では消化されず、直接大腸へ届き善玉菌を育てるプレバイオティクスの一つです。
ビフィズス菌などをはじめとした腸内の善玉菌は、イヌリンなどの水溶性食物繊維をエサに発酵・増殖します。

中でもイヌリンは、他の水溶性食物繊維と比べて善玉菌のエサとして利用される割合が高く、その割合は難消化性デキストリンの約2倍といわれています。少量でも効率的に善玉菌を育てることができるため、腸活にぴったりの成分です。

腸内の善玉菌が増えることで腸内フローラのバランスが整うと、様々な嬉しい効果が期待できます。

  • 便秘の改善
  • 肌荒れの予防
  • 美肌効果
  • 肥満の予防
  • 免疫力の向上
  • ストレスや不安の軽減

私たちの腸内では、常に善玉菌と悪玉菌のバランスが変動しています。
腸内細菌が私たちの体に与える影響は大きく、食生活や生活習慣の乱れにより悪玉菌が優勢になると、美容や健康のみならず、メンタル面にも不調が生じるようになります。

イヌリンを定期的に摂取することは、善玉菌が優勢のバランスの良い腸内環境を守ることに繋がります。

ダイエットのサポート

イヌリンは、ダイエット面でも嬉しい効果を発揮します。

イヌリンを食事のタイミングで摂取することで、食事による脂肪の蓄積を抑える効果が期待できます。

水溶性食物繊維であるイヌリンを食前や食中に摂取すると、その直後の食事による糖の吸収が緩やかになります。
よく耳にする「食べ順ダイエット」や「ベジファースト」などは、この原理を利用したダイエット法でもあるのです。

水溶性食物繊維は、胃や小腸などでは消化されずに大腸へと届きます。また水に溶けやすい性質を持つため、水分を含むことでゲル化し、消化管をゆっくりと移動します。このとき、食事による糖質も包み込んでくれるため、食事による糖質の吸収速度を緩やかにします。
糖質の吸収が緩やかになることは、脂肪の蓄積を抑えることにも繋がります。

また、イヌリンは腸内の善玉菌が喜ぶエサであり、エサとして利用され発酵することで善玉菌を増やします。
腸内環境が整うことによるダイエット効果はもちろんですが、この発酵の過程で、短鎖脂肪酸が生成されます。

短鎖脂肪酸とは「酢酸」「酪酸」「プロピオン酸」などの総称であり、これらがダイエットの鍵を握る物質であることが知られています。
短鎖脂肪酸は、脂肪の蓄積を抑制するだけでなく、脂肪の燃焼を促進する効果も期待できます。
また基礎代謝の向上や食欲の抑制など、ダイエットにはとても心強い存在です。

イヌリンを定期的に摂取することで短鎖脂肪酸を増やし、痩せやすい体を目指しましょう。

便秘の改善

イヌリンには、腸内の善玉菌を増やし、腸内フローラを整えることでお通じを促す働きがあります。
しかしそれだけではなく、便をやわらかくすることで排便をスムーズにし、便秘を改善する効果も期待できるのです。

イヌリンをはじめとした水溶性食物繊維は、水を含みやすいという特徴があります。便と混ざった水溶性食物繊維が腸内の水分を含むことで、便の水分量を上げ、柔らかくします。それによって便がスムーズに排泄しやすくなり、体への負担も軽減できます。

便秘により便が腸内に長時間滞留していると、腸に水分を奪われた便が固くなり、ますます排便が難しくなります。
水溶性食物繊維は、その固くなった便にも水分を含ませ、スムーズな排便を促します。
便が硬くなりがちで排便に苦労している方は、水溶性食物繊維が不足している場合が多いため、イヌリンの摂取が効果的です。

しかし便秘を解消したいあまりイヌリンを過剰に摂取した場合や、便が元々緩い傾向にある方は、下痢などを引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
水溶性食物繊維の一日の摂取量は5グラム程度を目安に、適量の摂取を心掛けましょう。

血糖値の上昇を緩やかにする

イヌリンは、食後血糖値の急上昇を抑制する効果が期待できます。

イヌリンをはじめとした水溶性食物繊維には、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
食事によって糖が体内へ取り込まれると、血液中の糖の値が上昇します。この現象を血糖値の上昇といいます。

この血糖値の上昇が急激ではなく、緩やかである分には問題ありませんが、早食いや糖質の高い食事などにより糖が急速に消化管を通過すると、血糖値を正常に保つ役割を持つインスリンが十分に作用しなくなり、糖尿病や肥満を招く原因に繋がります。
水溶性食物繊維は、胃や小腸で水分を吸収し、ゲル化します。ゲル化した水溶性食物繊維は、食事によって体内へと取り込まれた糖を包み込み、消化管を緩やかに移動します。この緩やかな移動が血糖値の急上昇を防ぐ大切なポイントです。

イヌリンは「天然のインスリン」と表現される場合もあるほど、食後血糖値の急上昇を抑制する効果が期待できます。
食事中や食前にイヌリンを取り入れることで、血糖値の上昇を緩やかにしましょう。

イヌリンのデメリット

私たちの健康に大きな影響を与えるイヌリンですが、デメリットはあるのでしょうか。
イヌリンを摂取することによる、心配ごとについて解説していきます。

イヌリンは太るの?

イヌリン自体で太ることはほとんどありません。
イヌリンはでんぷんの一種でもあり、多糖類に分類されます。糖類と聞くと「太ってしまうのでは?」との懸念を抱くかもしれませんが、イヌリンは糖質としてはほとんど吸収されずに大腸へと到達することから、食物繊維に位置づけられています。
イヌリン自体が脂肪の蓄積へ直結することは考えにくいですが、イヌリンを含む食品には、根菜類など糖質の高い野菜も含まれます。
また、調理方法によっては砂糖などの糖類を使用することもあるでしょう。
適度な量を摂取する分には問題ありませんが、イヌリンをたくさん取り入れたいあまり、そのような食品を過剰に摂取することは糖質過多に繋がる可能性もあります。

イヌリンを食材から摂取する場合には注意が必要です。

イヌリンを摂るとおならが出る?

イヌリンをはじめ、水溶性食物繊維を摂取することでおならは出やすくなる傾向があります。
腸内細菌のエサとなる水溶性食物繊維を摂取すると、腸内で発酵が進みます。この発酵の副産物としてガスが発生し、これがおならの原因となります。

特にイヌリンは腸内細菌のエサとして利用されやすく、その割合は難消化性デキストリンの約2倍。発酵、及びガスの発生にはその人の腸内環境や体調などにより個人差もありますが、イヌリンは他の水溶性食物繊維と比べてガスの発生が多くなる分、おならが出やすい傾向にあります。

しかし、このガスの発生は、イヌリンがしっかりと腸内細菌のエサとなった証拠でもあります。
消化不良や体調不良によって発生したガスでない限りは、特に心配する必要はありませんが、周りの目などを考えるとやっぱり躊躇してしまいますよね。

そんな方は、摂取量や摂取タイミングを調整するなどして対策をしましょう。
イヌリンの摂取によりおならが出やすくなるという場合は、夜や休日のタイミングでの摂取をメインにし、日中や平日は摂取量を抑えるなど、ご自分の生活スタイルに合わせて調整してみてくださいね。

イヌリンアレルギーはあるの?

イヌリンのアレルギーは存在するのでしょうか?
稀にではありますが、イヌリンの摂取によりアレルギー症状を引き起こす例が報告されています。

しかし、ほとんどの食品においてアレルギーは少なからず存在するのもまた事実です。
アレルギーによる重篤な症状を未然に防ぐため、また個人差のある体質を考慮し、最初はごく少量の摂取を心掛けると安心です。

また、イヌリンを多く含む菊芋、チコリ、ごぼう等の野菜はキク科に分類されるため、キク科のアレルギーを持つ方も注意が必要です。
キク科アレルギーを持つ方は、該当する食品を避けてイヌリンを摂取すると良いでしょう。

イヌリンの摂取方法

積極的に摂取したいイヌリンですが、その摂取方法については悩むところも多いのではないでしょうか。
ここでは、イヌリンを手軽に摂取するおすすめの方法をご紹介します。

ごぼう茶を摂取する

イヌリンの手軽な摂取方法として、ごぼう茶がおすすめです。
ごぼう茶にはイヌリンの他、サポニンやタンニンなどの抗酸化成分も含まれているため、アンチエイジングにも効果的です。
少し独特な味わいですが、香ばしさがクセになり、ホットでもアイスでもおいしく召し上がれます。

そんなごぼう茶ですが、実は自分でも簡単に作ることができます。興味のある方はぜひ手作りで楽しんでみてはいかがでしょうか。

  1. 皮付きのごぼうをピーラーでささがきにする
  2. ザルに乗せ、天日干しする(一日前後)
  3. フライパンでカラカラになるまで乾煎りする

時間は少々かかりますが、工程はとても簡単です。乾燥や煎り時間はお好みで調整してくださいね。
もちろん市販品も種類が豊富にありますので、お手軽に取り入れたい方はスーパーやドラッグストアなどで探してみましょう。

じゃがいもを菊芋に置き換える

イヌリンを豊富に含む食品として、菊芋が有名です。
ぜひ食卓に取り入れたい食材ではありますが、あまり馴染みのないその食材。どのように調理したらいいかと悩んでしまいますよね。
そんなときは、菊芋をじゃがいもの代用として取り入れてみるのはいかがでしょうか。

おすすめは、菊芋の肉じゃがや、菊芋のポタージュなど、ホッと落ち着くあったかメニュー。
ホクホクと里芋のような食感で、おいしくイヌリンが摂取できます。カレーの具材として使用するのも新しい食感でおいしいですよ。
また、菊芋は生で食べてもおいしい食材です。シャクシャクとした食感で、サラダなどにも相性がよく、おいしく食べられます。

新たなレシピを考えるのも楽しいですが、このように既存のレシピに置き換えて使用するのもおすすめです。

サプリメントで摂取する

イヌリンを効率的に摂取するのであれば、サプリメントがおすすめです。
イヌリンを多く含む食材は、一般的なスーパーなどではなかなか入手できない難点があります。

イヌリンは継続的に摂取することで腸内環境のサポートが期待できるため、効率的な方法としてサプリメントを利用するのがおすすめです。

特にイヌリンを多く含む菊芋やチコリ、アガベなどは、一般的なスーパーではあまり見かけませんよね。それらの食品を継続的に入手し続けることは、少し難しいことかもしれません。
サプリメントであれば、手間やタイミングなどに縛られず、手軽に継続することが可能です。

サプリメントを選ぶ際は、自然由来の原料を使用した、天然のサプリメントがおすすめです。

おすすめのイヌリンのサプリメントは、「菊芋生活」です。

  • 価格:1,480円~1,980円
  • 容量:240粒(1日8粒目安)

菊芋生活は、水溶性食物繊維「イヌリン」がたっぷり51,000mg(1袋あたり)配合された食物繊維たっぷりのサプリメントです。

国産の菊芋を使用しており、群馬県で有機栽培された菊芋を採用しています。

イヌリン以外にも、トウモロコシをはじめとした5つの食物繊維をバランスよく配合しています。

ほか、乳酸菌、ビフィズス菌、2つのオリゴ糖が、あなたの体内の善玉菌をサポートします。

菊芋生活を取り入れて、毎日スッキリを目指しましょう。

イヌリンを日常に取り入れてすっきりした毎日を送ろう

イヌリンは水溶性の食物繊維の一種であり、その中でもより腸内環境の改善に効果的なことがわかりました。

イヌリンを摂取することで、美容や健康など、様々な面で多くのメリットが得られます。

食品で継続的に摂取するには少し難しい場合もありますが、サプリメントなどで手軽に摂取することも可能なため、自分に合った摂取方法を探してみてくださいね。
イヌリンを継続的に摂取することで、体の中から美しく、すっきりとした毎日を過ごしましょう。

この記事を書いたライター
イコリスライフ編集部
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